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可能性に溢れた宇宙ビジネス

ZOP初投稿です!Anbyです、よろしくお願いします!

今回は、今注目の「宇宙ビジネス」についてご紹介しようと思います。名前の通り、宇宙を利用したビジネスですが、その分野は多岐に渡ります。一見宇宙と関係のないようなものでも、宇宙ビジネスとして進出しているものがあります。その中でも個人的に面白いビジネスを紹介していけたらいいなと思っています!

1.そもそも宇宙ビジネスって?

冒頭でも少し触れましたが、もう少し詳しく説明したいと思います。

「宇宙産業」と聞けば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?宇宙が好きな人ではない限り、あまり知る機会がないでしょうが、大体はロケットの打ち上げだったり、人工衛星の利用、そして月や火星への探査などになるかと思います。それらは大きく3つに分けることができます。その3つとは、

製造インフラ」 「宇宙利用」  「宇宙探査

です。
1つ目に関しては、製造業・インフラ業のサービスの提供に宇宙が関与する、ということですね。ロケットの製造・開発もこれに入ります。下のマップは、宙畑が提供しているものです[図1]。ここでは、さらに「位置情報サービス利用事業者」「画像サービス利用事業者」「通信サービス利用事業者」に大別されています。

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図1 製造・インフラマップ(2019)

「位置情報サービス利用事業」は、簡単に言うと、GPSですね。カーナビやスマホにも搭載されているGPSの位置情報取得には、人工衛星を利用しています。「画像サービス利用事業者」は、可視光画像・SAR画像(レーダー画像)を活用するものです。例えば、農業や林業などの第一次産業がこれに絡んでいます。農業の場合、宇宙にある衛星から田畑を監視して、農業従事者の負担を軽減する、といったサービスが存在します。「通信サービス利用事業者」は、衛星放送のことですね。スカパー!などの通信業者がこれを利用しています。人工衛星を利用してより高速で安定な配信を行うなどがそのサービスにあたります。

次に「宇宙利用」についてです。市場規模の拡大が大いに見込めるのがこの分野になります。これも宙畑が提供しているマップがあるので、見てみましょう[図2]。

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図2 宇宙利用マップ(2019)

宇宙を利用する、と一口に言っても様々な種類が存在します。これを2つに大別すると、「人工衛星を利用」と「宇宙空間を利用」になります。
「人工衛星を利用」に関しては、先も少し出てきましたが、サービスの提供のために人工衛星を活用する、ということです。図にも載っているように、たくさんの種類がありますね。「宇宙空間を利用」に関しては、宇宙での太陽光発電やISS上での実験などがこれに該当します。

最後の「宇宙探査」に関してですが、これは月や火星などの地球外惑星の探査などが入ります。この目的としては人類移住計画ですね。これも宙畑が提供しているマップがあります[図3]。

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図3 宇宙探査マップ(2019)

マップを見ても分かる通り、「惑星探査」「宇宙空間の環境提供」「宇宙旅行」「宇宙ホテル」に分類されていますね。これらは今までのものと比べたら、夢物語にも近いようなものです。今まさにその夢を実現しようと多くの研究者が頑張っているところですね。

2.インターネット×宇宙

宇宙ビジネスの概要の説明の後は、個人的に興味深い宇宙ビジネスについて紹介しようと思います!

まずは、インターネットの宇宙利用ですね。このビジネスを展開しているのは、今盛り上がってきているSpaceXです。このSpaceXは、Starlink衛星というものを打ち上げています。

皆さんも普段かなりお世話になっているでしょうインターネットは、今となっては必要不可欠な生活基盤の一つとなりつつあります。ですが、災害発生時や多くの人が一気にアクセスすると回線がパンクしたり、利用したい時に利用できなかったりという問題があります。加えて、電波が通じにくい場所があったり、そもそもインターネットが繋がっていない地域もあります。

もしも、自分がどこにいてもインターネットが繋がったら。

ドラえもんのひみつ道具の「もしもボックス」がない限りそれは叶えることができないのでしょうか?
いいえ、そんなことはないのです。このSpaceX社の手掛けるStarlink衛星がその望みを叶えてくれます。Starlink衛星は約4000基あり、これが地球の周りを周ります。これだけの数があり、各々で通信できれば世界中どこにいてもインターネット網を展開し繋げることが可能になるのです。

もし本当に達成出来たら素敵ですよね!

3.株価予測(金融)×宇宙

これはちょっと意外に感じるかもしれませんね。金融関係でも宇宙を利用したビジネスを展開しようとする試みがあるのです。これは衛星データを利用して株価予測の判断材料にする、ということです。

現在の株価予測の最も大事な材料としては、「GDP」が挙げられます。これでどの業界が伸びるのか予測するのに活用するようです。ですがこのGDPは3か月に1回しか発表されないので、日々変動する株の予測に追いつけない場合もあります。また、投資判断に関してもデータ分析やデータ解析で稼ぐ人は、新規性を求めています。その方がビジネスとして伸びやすいからですね。

実は、このGDPの推定に人工衛星を利用しようという試みがあります。これは、夜の地上の光量を測定することにより推定するという仕組みです。経済活動が活発ならば、工場自体の光もあるでしょうし、工場周辺の道路や街頭も光るでしょう。この光量を参考にGDPを推定するのです。

また、その他にも天候予測によりどこが儲かるのかも予測が可能になります。例えば、明日雪が降るのであれば、防寒グッズであるカイロや、温かい飲み物が売れる、などの予測に繋がるということですね。

すごいですよねぇ。

4.不動産×宇宙

お?と思ったかもしれませんね。実は不動産会社も宇宙を利用したビジネスを展開しているところがあるのです。これも衛星データを利用したビジネスです。

不動産で家探しをした方は分かると思います。家探しって結構大変ですよね。特に資料だけじゃ分からない部分は実際に見に行って確認する必要がありますし、また実際に住んでみないと分からないこともあるでしょう。例えば、騒音や日照などですね。快適に住むにはこれらをしっかり考えてから契約しなければいけません。

ここで衛星データの出番です。衛星データの利点としては、「面」の情報を取得できる、という点です。宇宙という高い場所から俯瞰的に地上を見ることができるので、周囲の環境、交通量などを容易に把握することが可能になります。不動産側の視点に立つと、物件の空き情報の把握が必要です。これも衛星データを活用すれば一目瞭然です。今の衛星画像は、地上から数ミリの差でも感知することができる精度を持つものがあります。それだけの技術があるので、宇宙から地上の物件の空きを調べることは容易なのです。

これが実用化されると、不動産会社は容易に衛星データから物件の情報(周囲の環境、向き、交通量、日照)が把握できます。これをアプリ化して配信すれば、家探しする立場からみると、わざわざ物件を内覧しなくても欲しい情報を知ることができるというわけですね。

衛星データって便利ですね!

5.最後に

どうでしたでしょうか!このように宇宙を活用したビジネスは多く存在するのです。宇宙はこれまで以上に注目されていて、それを利用したビジネスも多岐に渡っているようですね。このようなビジネスモデルを考えることは個人的に楽しいと感じます。

私の通う大学では、宇宙システム工学科というのがあって、主にロケットや衛星の開発を学んだりしています(専門科目はまだですが…今は基礎的な流体力学とか熱力学とか軌道力学とかですね)。将来宇宙に関わる職に就きたいと考えているので、このような宇宙ビジネスを展開するのも絶対楽しいですよね!観光産業としての宇宙利用のビジネスモデルもあるので、これで長崎を盛り上げるにはどうしたらいいかな...とか考えると夜も寝られないですねぇ。

今回の内容は以上です!最後までお読みいただきありがとうございました!
これは宣伝ですが、実はこのnoteで個人的に書いている「#今日の学び」というものがあります。毎日更新しているので、興味があれば是非ご覧くださいね!

参考資料
①宇宙ビジネスとは,宙畑,https://sorabatake.jp/216/
②地球上のどこからでもインターネットを,宙畑,https://sorabatake.jp/910/
③衛星データゴールドラッシュ⁉経済アナリストとデータ活用の金脈を探ってみた,宙畑,https://sorabatake.jp/13553/
④もしも住宅情報のプロ「LIFULL HOME'S」が衛星データを使ったら住まい探しの新時代が到来する!?,宙畑,https://sorabatake.jp/11010/

第29号

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