用語集: 「サームルール」 <ー 怖い

今回は「サームルール」についてコメントさせて頂きます。

米国数字上はまだ、発令させていませんが、どこかで行きそう...

「サームルール(The Sahm Rule)」 米国のクラウディア・サーム氏が考案した、景気後退(リセッション)の判断基準です。失業率の3カ月移動平均が、過去12カ月の最低値から0.5ポイント余り上昇した時にリセッションが始まるとするもので、1970年以降のすべてのリセッションで発動されています。

サーム氏は、このルールが景気循環のリアルタイム評価に役立つとしています。従来、景気後退の判断は、国内総生産(GDP)の2四半期連続のマイナス成長や、失業率の継続的な上昇など、さまざまな指標に基づいて行われてきました。しかし、これらの指標は、景気後退の初期には必ずしも有効であるとは限りません。サームルールは、失業率の短期的な動きを捉えることで、景気後退の初期段階をより早く検出できるというメリットがあります。
2023年11月16日現在、米国の失業率は3.9%で、3カ月移動平均は3.8%です。サームルールが発動されるのは、3カ月移動平均が3.9%を超えた場合です。そのため、サーム氏は、米国経済がリセッションに近づいている可能性を指摘しています。

ただし、サームルールには限界もあります。例えば、新型コロナウイルスのパンデミック下では、失業率の上昇が、景気後退ではなく、労働力人口の減少によるものである可能性もあります。また、サームルールは、景気後退の始まりを判断するための指標であり、景気後退の深刻度や長さについては、他の指標も併せて検討する必要があります。

具体的には?

直近3ヶ月の平均が、直近1年間の最低水準から0.5%以上上昇すると = 景気後退の初期段階

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