N4書房日記 2022 0201-0215
0201
都内で打合せがあり、新宿から乗ったことのない何とか線で移動する。
話はスムーズに進む。とりあえず来月までにこれこれをやって、それからこうしよう、ああしようと。N4書房の未来に明るい光が差し込んできた。
某さんに「ベレー帽とカメラと引用」03-05号をお渡しできた。
0202
先日、「コレも一緒にどうぞ」と軽い感じでいただいた雑誌の記事があって、これがちょっとした話題を提供してくれた。
というのは「雑誌版」と、それに加筆を加えた「ウェブ版」とで、小さいような大きいような、よくよく考えると改ざんにも見えるような変更が施されているのだ。
深夜になってからそのことを発見したので、真偽を牧村さんに判定してもらうことになった。「果たしてその結果は……?」と、「何でも鑑定団」のような待ちの時間になっている。
0203
子供の頃を思い出してみると、どんな風に「プロデューサー」という肩書が目に入ってきていたのだろうか。
ジョージ・マーティン? 奥山和由? 横澤彪? 秋元康?
これらは音楽だけでなく、映画のプロデューサー、テレビ局の番組のプロデューサー、なども混ざっている。スピルバーグやルーカスが、監督でなくプロデューサーになった頃からだろうか。
そういえば宇宙戦艦ヤマトの西崎プロデューサーのノンフィクションを数年前に読んだ。
0204
先日の「雑誌版」「ウェブ版」の相違は、雑誌に載っていた方が正しいとのこと。なぜ一度、雑誌に載った発言を捻じ曲げるようなことを書くのか。
あれこれ本を作っていると、遠い過去に読んだ本から影響を受けていると気づく。たとえば「カフカとの対話」。文章や内容より、「これは良い本だ」と感じた時の思い、感触、印象に影響を受けている。
そういえば高校生の頃に読んでいた雑誌は「ダカーポ」と「噂の真相」だった。あの大きさの本に愛着を感じるのはそのせいかもしれない。
坂本龍一の「美貌の青空」を聴くと、村下孝蔵の「初恋」が頭の内部で流れる病になってからかれこれ20年ほどが過ぎた。
0205
今日はオザケン本人による過去への言及ツイートが!一部のみを引用するのはやめてねとのこと。
0206
図書館の新刊コーナーに新書が二冊、柴那典「平成のヒット曲」と伊藤昌亮「炎上社会を考える」が並んでいて、前者はオザケンの「強い気持ち・強い愛」、後者はコーネリアスの炎上に触れている。
0207
少しずつ次の本のための作業を続けている。これは「ベレー帽とカメラと引用」06号の前に出せるはずの本で、目次や出典一覧などを書いて、本文も少しずつ進めている。これは注目を浴びる本になるかもしれない。
0208
経験上、本を作るのに張り切りすぎると、急にダウンして何もできなくなる時期が来てしまう。ほどほどにセーブしながら進める。
自分で作る本に自分で興奮していてはいけない。しかし、冷静ではいられないほどの本でなければ作る価値がない。
表紙から本文へ行く間に、もう一回タイトルと著者名が入り(場合によっては「まえがき」もあって)、その次が目次、その後で本文、という流れを作ってみたらますます単行本っぽくなった。これまでは雑誌のつもりで、しかも個人誌だから適当にやっていたのだが、ちゃんと置くべきページと空白の「間」を並べると立派な雰囲気を出せる。
ところで目次に「目次……1」などと書くのはよく考えたら意味がない。「目次は何ページかな?」と思いつつ目次を見て「あっ、1ページだ!」と理解する読者などいないのだ。今までは毎度それをやっていたのだった……。
0209
関東は10日に大雪になるそうだが、降る前から予報を聞くだけでもう面倒くさい。「降るな!」という憎しみパワーを発電に活かせないかと思うほど「降るな!」と願っている。
今日は第一章と第六章が80%くらいできた。表紙や目次やあとがきに始まって、外堀から作る。
0210
小澤俊夫「昔話の扉をひらこう」の鼎談でお父様が次のように発言している。
「昔話っていうのはね、語られてきたわけでしょ。ところが今、みんなは本で読むでしょ。だから、昔話は本の中にあると思っているわけ。ぼくはそれをぶっ壊そうと思っているの。」
これは先日の例の発言を思わせるし、心理学者のお母様も心理学を批判しているし、根深い気質を感じさせる言い回しである。
このあたりの微妙な感じは、やがてご本人が「小沢健二 自伝」とか「回想録」なんかを書いてもらわない限りは明確に見えてこないのではと思う。もしお子さんが若くして人類に大きな貢献をする科学者になるとか、全米チャートで一位になるようなミュージシャンになるとか、そういう話題がポッと出れば、そのような本もサッと書かれて出版されるかもしれない。本当にそうなりかねない一族なのだ。
0211
雪は降るには降ったが、積もらずに済んだ。
0212
カーリング女子が最初の一敗の後で三連勝になった。ピンチの後の逆転という試合が多く、この競技に特有のテンポの良さもあって面白い。二時間半ほどずっとプレーを見ていても退屈しない。
「あえて敵に1点を取らせることで、次のエンドでは有利な後攻になるように持って行く」という戦略は前回のオリンピックの時には理解していなかった。
0213
第一章と第六章ができたので、第二章に進む。
0214
注文していた「岡野ハジメ エンサイクロペディア」が届いた。プロデューサー論あり、吉田仁さんに関する言及あり、日本のロック/ポップス史への証言ありで、色々と興味深い。FGへの興味から進んで、この本に手が伸びるのは自分くらいなものだろう。もう少し時間が経つと、もう少し増えるはず。
吉田仁さんとFGの関りを中心とした「music is music」のトーク部分がYoutubeで聴けるようになっている。これは「ベレー帽とカメラと引用」を読んでいる人にはお勧めです。
0215
次にN4書房から出る本は、このまま進めば3月下旬~4月刊行。
そうなると「ベレー帽とカメラと引用」06号は6月くらい、07号は12月くらいになるので、合計で年に三冊と今は考えている。
*この日記は半月~一か月ほどのペースで更新する予定です*
*次回もお楽しみに*
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