資産運用のブティック街(日暮昭)

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

資産運用のブティック街(日暮昭)

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

最近の記事

「ファンダメンタルズに近づく株式相場:相場の方向を決める2通りの道」

<株式相場を4つの視点から専門家が分析する「資産運用のブティック街(*)」より引用。>  株式相場はコロナ禍の直撃によって年初から激しい動きを続けています。しかし、そんな中、相場は基礎的条件であるファンダメンタルズに近づきつつあり、正常化に向かっていると言えます。 下の図は今年初の1月6日から直近の6月25日までの日経平均と、ファンダメンタルズに見合う日経平均の水準を示す「理論株価」の推移を日次ベースで示したグラフです。 日経平均と理論株価の推移 ―2020年1月6日~

    • 「資産運用のブティック街」アーカイブ・ピックアップ

      リーマン・ショック以降、現在まで12年間に渡る相場状況について行ってきた分析講座から、足元の相場状況の解析にふさわしい講座を適宜取り出してご案内します。「過去の相場実績は現下の相場を読み解く最高の材料」です。 今回は4年前からの引用:個人のあふれるような金融資産と相場の関係を解説します。 「余剰金融資産の継続的増加構造・・・期待される株式市場への還流?」 <2016年9月公開>  日本経済は足踏み状態が続き、なかなか明るさが見えない情勢が続いていますが、一方で個人の金融資

      • コロナ禍があぶり出す経済構造の変質:生産重視から生活実態の向上に資する所得の充実へ

        日本経済はこれまでGDP成長率で示される生産活動の増大が重視されてきましたが、近年、生活に直結する所得のレベルにこそ注目すべきという声が強まっています。コロナ禍によってこの傾向がより鮮明になっています。  国内での生産活動の大きさを示すのが国内総生産(Gross Domestic Product、GDP)、海外での所得も含めた日本国全体の所得を示すのが国民総所得(Gross National Income、GNI)です。下の図は1994年1-3月期から直近の2020年1-3

        • ファンド・マネージャーの視点を学ぶ:「長期、中期、短期的観点から見る市場の軌跡」

          株式市場を長期、中期、短期という時間軸を区切りとしてみることで今後の市場予測に役立てるというねらいのもと、リーマン・ショック時の2008年から現在までを三分割して相場の特性を解説します。 株式市場を見る際、長期的視点、中期的視点、短期的視点といった時間軸を区切りとすることがあります。要は過去、現在の市場を理解することで今後の市場予測に役立てるための作業です。ここでは現在から2008年まで遡り長期の一区切りとします。 さらにその期間を三分割し、それそれを中期とします。 この

          ポートフォリオ戦略実践講座:「業績見通しの改善で異常事態から正常に向かう株式相場、持続性は?」

           3月半ばに底を打った後、株式相場は業績の改善を背景に足元で上げ足を速めています。しかし、この上昇傾向が続くと見るのは難しそうです。何故か・・、データに基づいて解説します。 株式相場は3月半ばにセリングクライマックスの様相を呈して底を打った後、回復過程を辿り足元ではむしろ上昇局面の力強さも感じられます。以下で堅調相場の背景と持続性を解説します。  リーマン・ショック後の2009年から直近までの12年間にわたる日経平均と理論株価(*)の動向を見ると、この3月以降の株式市場の状

          ポートフォリオ戦略実践講座:「業績見通しの改善で異常事態から正常に向かう株式相場、持続性は?」

          ポートフォリオ戦略実践講座:「粘り腰の日経平均―裏に利益のストック拡充で強まる企業の基礎体力」

          相場環境は最悪とも言える状況にもかかわらず株式相場(日経平均)が底堅さを維持している背景を探ります。  コロナ禍が世界を席巻し実体経済への深刻な影響が明らかになりつつある中、前期決算の発表によって表出した業績の悪化によって株式市場のファンダメンタルズが急速に悪化しています。  それにもかかわらず日経平均は3月に急落したものの、以降はむしろ回復過程を辿っています。このような日経平均のしぶとい粘り腰はどこからきているのでしょうか。日本銀行のETF買いが一定の効果を果たしている

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          チャートの先生実地指南:「グランビルの第二買いシグナルの法則」

           今回はグランビル法則の「第二買いシグナル」、すなわち、株価が右肩上がりの移動平均線を割り込んだところが買い場となるケースについて、その裏にある心理状態に焦点を当てて解説します。  以下の図1と図2をご覧ください。図2は図1の青矢印の後の株価の動きを示します。  A、B、Cはいずれも株価が右肩上がりの移動平均線を下回った後上昇する「買いシグナル第二」が成り立つケース、Dは成り立たないケースです。  この法則が成り立つ基本原理は、「移動平均=売り買いコスト」であることか

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          ファンド・マネージャーの視点から:「コロナ相場と関連企業―富士フィルムの変身を期待」

          この講座は30年以上にわたって日本株運用を担当したファンド・マネージャーが折々の相場環境に即した日本株選定のカン所を解説するものです。 今回は今話題の「アビガン」に絡んで富士フィルム(4901)を取り上げます。アビガン開発元の富山化学工業は曲折を経て2018年に当社の完全子会社となりました。 昔から言われる「新薬が話題になる時、患者に効く前に株価に効く」との言葉が改めて思い当たります。 当社はデジタル化の流れの中でフィルム事業は著しく縮小していますが医薬、化粧品分野への進出

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          ポートフォリオ戦略実戦講座:「乱高下を経てファンダメンタルズに戻った株式相場:5月発表の業績と統計に注目」

          株価を決定する基本的な条件を一般にファンダメンタルズと言います。そしてファンダメンタルズの最も重要な要素は企業の業績です。つまり、株価は主に企業の業績によって決まると言えるわけです。  当講座では日本の株式相場は日経平均株価で表されるとし、その上で日経平均株価は”日経平均会社”の株価であると考えます。すると、日経平均会社の業績と言える「日経平均ベースの予想1株当たり利益」が日本の株式相場のファンダメンタルズの主要要因とみなせます。  また、株式相場は業績以外の要因で変動す

          ポートフォリオ戦略実戦講座:「乱高下を経てファンダメンタルズに戻った株式相場:5月発表の業績と統計に注目」

          運営サイトの紹介(資産運用のブティック街)

          公的年金や医療・介護など社会保障制度の先行きに対する不透明感は着実に強まっているように見えます。 こうした状勢の中で、個人が将来にわたって安定した生活を維持するためには自ら経済基盤を整える必要があります。 そのためには ①仕事を続け収入を得る、 ②生活費を切り詰め手持ちの資産を長持ちさせる、そしてより積極的に ③資産を適正に運用し手持ち資産の価値を長引かせるーー の3通りの方法があります。 このうち、最も普遍的で抵抗が少ないという意味で有力な方法は資産の適正な運用と言

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