見出し画像

オーディオ初心者がゆく、イヤホンレビュー ~回跨ぎ2連投~(音楽編)

はじめに

初めましての方は初めまして、そうでない方はお世話になっております。
Missing、あるいは踪無影勿(あとなし・ような)と名乗るものです。
前回5月22日投稿のnoteを読んで頂いた方はありがとうございます。

さて、前回も申し上げた通り、私はオーディオ沼に落ちた人間ではないのですが、いつの間にか手元に新たに2万円級のイヤホン2機種がやってきていたので、耳がリセットされないうちに前回の補遺という形で急いでレビューを行いたいと思います。



試聴環境は前回と同じく、有線イヤホンに関してはSONY WALKMAN NW-A300/MKにFiiO BTR5 2021をDACとして接続し、WALKMAN本体側の音量を「100」に固定したうえでDAC側のゲインをいじっています。
試聴楽曲も前回と同じプレイリストを用いていますが、今回は追加の5曲を含めて25曲全て通しての試聴となります。

レビュー項目については前回と同じく、
明瞭性
分解能
迫力
艶感(質感)
高域
中域(Vo.)
中域
低域(Ba.)
低域(B.Dr)
の各項目について素点を付け、素点平均を求めています。
また、言語的評価として、
音域バランス
遠近感
刺さり(聴き疲れやすさ)
外観
装用感
コメント
相性の良い曲
を設け、それぞれを言葉で評価しています。

レビュー本文

レビュー順は前回と同じく、概算価格が低い方からになります。
それでは回跨ぎの2連投、参ります。


Maestraudio MA910SR

概算価格:19,800円
接続:有線
ドライバ:1DD(10mm)+1RST(9mm[Reactive Sympathetic Tweeter])
公称周波数:20Hz~40kHz
インピーダンス:16Ω
感度:100dB
(DACゲイン:40)
その他:グレイシアブルーモデル

【外観】
アルミニウム製で水色のフェースが涼やかで好印象。全体としてはハート型を描くキュートなデザイン。

【装用感】
ハート型の特異な形状だが、耳への収まりは良い。ケーブルの耳掛け部の接触感が多少気になる程度。

【コメント】
絃楽器の微かな揺らぎまで捉えるほど、一つ一つの音を丁寧に鳴らしてくれる印象。パッシブツイーターを搭載しているだけあって、中域から高域にかけては明快。低域もバランスが取れており、迫力の不足は感じさせない。
音の輪郭が非常にはっきりした、バチンと音要素の泡が破裂するような鋭いサウンドの質感。明瞭性と分解能を高いレベルで両立しているが、情報量の多さゆえに若干だが聴き疲れが生じるタイプに思える。
より力を引き出すためにリケーブルも視野に入れたいが、本機に採用されているPentaconn Earコネクタ規格のケーブルが高価格帯に偏っているのが惜しいところ。

【相性の良い曲】
切札
ハルトキ~Spring Moment~
ultra soul


SONY MDR-EX800ST

概算価格:23,000円
接続:有線
ドライバ:1DD(16mm)
公称周波数:3Hz~28kHz
インピーダンス:16Ω
感度:108dB
(DACゲイン:44)

【外観】
大口径のドライバを斜めに配置した非常に個性的なデザイン。異形だが艶があり、品質の高さを感じる。

【装用感】
独特の形状だが、それを感じさせない着け心地。可塑性のあるハンガー付きで安定性も抜群。

【コメント】
全音域に対して細やかに行き届いたサウンド特性。絢爛さにはやや欠ける感があるものの、そもそも業務用機であることを考えれば、限界までクリアで実直な音に振った特性と理解できる。
透明感を感じさせるサウンドでありながら耳当たりは非常に柔らかく、長時間のリスニングでも疲労を感じにくい。ボーカルと各楽器の前後関係が極めて明瞭で、広く開放感さえ感じる音場が特記事項と言える。
ドンシャリ曲での低域の量感は通常のイヤホンに譲るが、総じて死角のない、高品質かつフラットな音質。一種のベンチマークとして機能する、コストパフォーマンスにも優れたモデル。

【相性の良い曲】
再生
はつ恋
unravel


あとがき

乱文、長文にて失礼しました。
前回のレビューと併せて、素点平均の高い順に並べた表を掲示しておきます。

今回追加の2機種がいずれも上位に行きましたね。値段相応と言えばそうなのですが、値段相応の音がしっかり鳴っているということを確認できたことに意義があると思います。
また、MA910SRについては中高域に強い特性、MDR-EX800STについては平坦なモニタータイプのサウンドということで、派手なドンシャリ系の曲調にはいずれも最適解とは言えないという点には留意が必要です。イヤホンも適材適所ということなのだと思います。

さて、オーディオ沼に落ちた人間ではない、そのへんの一般人が二編18機種に渡ってイヤホンをレビューしてみたわけですが、いかがでしたでしょうか。なにかの参考になっていれば幸いです。
16連投編で申し上げた通り、今回は音楽に限った特性を評価し、『ボイスチャットやラジオ試聴、あるいはASMRなど、それ以外の用途での特性』についての評価は別途行うこととしていますが、これは少し時間を空けてからやりたいと思います。
今回の教訓でもあるのですが、どんなに聴き疲れしないイヤホンを使っていたとしても、一日あたり9時間近くイヤホンで集中的に音楽を聴いていると、神経がとても疲れるというのが分かったので(当たり前)、次はわりとのんびりと実施するつもりです。マイペースが大事です。

それでは、オーディオ沼に落ちた人間ではない、オーディオ初心者のイヤホンレビュー、16+2連投の音楽編は一旦これまでということで。お付き合いありがとうございました。

Missing/踪無影勿


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?