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戦争なんか絶対あかんに決まってる

2022年になってこんなあからさまな侵略戦争が起こるなんて、信じられない。人類はこんなにも進歩しないものなのかと、最初にニュースを見た時は動悸が止まらず、絶望的な気分になった。でも、今、世界中で反戦デモが起こり、ツイッターのトレンドにはウクライナへの連帯や戦争反対が上位に表示されている。それらを見て少しは落ち着きを取り戻し、どうしてこんなことになっているのか、記事を読んで勉強しようとしたりしている。

末っ子が産まれた頃

2003年にイラク戦争が起こった時、私の横には2か月にもならない赤ちゃんがすーすーと寝息を立てていた。彼女は2月生まれでアメリカがイラク攻撃を開始したのは3月20日。当時も世界中で戦争反対のデモが巻き起こっていた。テレビに映し出されるバグダッド攻撃の煙を見ながら、あの爆撃を受けている街にも赤ちゃんがいるだろうにと、つらくてたまらなかった。

でも、当時の小泉首相は攻撃開始の直後に「アメリカを支持する」と言ってのけた。イラクが大量破壊兵器を持っていると言って始めたあの戦争に大義なんかなかったのに、10万人とも50万人とも言われる民間人が亡くなり、数百万人が難民となった。

あの時新生児だった娘は昨春大学生となり、忙しくも楽しい日々を送っている。彼女の成長の節々を私は思う存分楽しませてもらった。兄ちゃんたちが小学生になってから産まれた末っ子は家族みんなから可愛がられ、家族にたくさんの幸せをもたらしてくれる存在である。でも、同じ年に産まれたイラクの赤ちゃんはどうなっただろうかと折々に思い出す。日本政府はアメリカを支持し、兵士を航空機で戦地に運ぶという形であの戦争に加担した。結局大量破壊兵器は出てこなかったのに、当時の判断の誤りを認めるどころか検証さえしていない。そんな政府を私個人は支持しないが、結果として支えてしまっている有権者の一人である。

今、多くのロシア国民は、加害国の一員であることに悲しみと申し訳なさでいっぱいだろうと思う。2003年の私と同じように。でも、2003年と違うのは、SNSを通して情報が瞬時に世界を駆け巡り、一市民も自分の思いを発信できるということだ。戦争に反対するアクションも進化している。日本でもあちこちでデモやスタンディングが開催されるだろう。そういった行動が近くであるなら私も参加する。戦争反対を言える時に言っておかないと、そんなあたりまえのことさえ言えなくなるかもしれない。(現にロシアでは反戦デモの参加者が拘束されている。)

戦争で命を落とす子どもをこれ以上増やしたくない。大人がなんとかしないといけない。戦争なんか絶対あかんに決まってる。

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