見出し画像

それぞれの去り方

どうも。アラフィフおばちゃんです。
先日、京都記念出走中に心房細動を起こして途中で競走中止した「エフフォーリア(以下、エフ)が引退して種牡馬入りしましたね。
エフと横山武史Jにとっては、復活をかけたレースだったのでこのような形で競走馬生活にピリオドを打つことになったのは本当に悲しい限りです。

私は昨年末、推し馬の「オジュウチョウサン(以下、オジュウ)の引退レースを競馬場で見届けました。
オジュウはその時すでに11歳。同期の競走馬たちはほとんど引退している中で「絶対王者」の名の下、走り続けていました。※ちなみに同期は、モーリスやイスラボニータです(既に種牡馬として活躍中)
事前に告知されていたラストレース。
オジュウがパドックへ現れただけで、観覧席からは拍手が。ラストレースは掲示板入りすらしなかったけれど、あの時点でのオジュウの全てを出し切った走りに感動しました。
結果以上に「これがオジュウだ」と思わせてくれるラストランでした。
予告されていた引退だったので引退セレモニーも行われて、たくさんのファンに見守られながら長年愛された「絶対王者」は競馬場を去りました。

反対に予定されていた引退とは異なる形で、競走馬人生にピリオドを打った「エフ」。
かねてから引退は近いのではないかという噂はありましたが(良血である為、種牡馬入りさせたいとのことから予後不良にだけはさせたくないという理由で)
先日の「京都記念」。エフに復活の期待をかけていたファンも多かったのではないでしょうか。私も掲示板入りするのではないかと思っていました。
京都記念を走りきってから、引退するのではないかと個人的には思っていたのですが、実際にはレース中に突然の失速。そして武史騎手がエフから降りてゴールすること無く、エフにとっての「京都記念」は終わりました。
その数日後「引退」と「種牡馬入り」が発表されました。
武史Jからエフへのメッセージが掲載されて、そこには彼がどれほどエフに愛情を注いでいたか伝わってきました。
馬運車で美浦から栗東へ移動の日。武史Jがエフに会いに駆けつけました。最初は笑顔で撫でていたのですが、エフを乗せた馬運車が去った後彼は泣いていました。
悔しいでしょう。ラストランは全力でゴール板を通過させたかったでしょう。痛いほどにその気持ちは伝わってきました。
しかし、彼がレース中に鞍上でエフの異常に気づきレースを止めるという決断が出来たことは、彼の騎手人生を大きく変えてくれるのではないかと思います。
いつか、エフ産駒の馬でエフが叶えられなかった夢を叶えて欲しい。
エフは出走した11戦の全てで武史Jとコンビを組んできました。エフの中では一生武史Jとのレースの思い出が残っていると思います。
断ち切れない想いはもちろんあると思いますが、前を向いて強くなった武史Jの姿が見れることを期待しています。

全ての競走馬がオジュウのように、引退レースが確定していてラストランまで怪我なく走りきってくれるのが、一番素晴らしい去り方だと思います。
でも、産駒への期待を残してくれたエフも素晴らしいと思います。
「無事是名馬」今後オジュウとエフ、そして全ての引退馬が幸せな第二の馬生を送れることを願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?