見出し画像

クラウドワークスの思い出 その1 地雷クライアント

私は3流WEBライターです。今年で6年目になりますが「表のペンネームでは書けない裏話」をココで書きたいと思います。

WEBでライティングの仕事を始めたのは約6年前の2013年頃、ネットで評判になり始めていたクラウドワークスです。当時のクラウドワークスはシステム上の不備が意外に多く、例えば報酬を一時的に運営側がプールする「仮払い制度」もありませんでした。

つまりライターの成果物(書き上げた原稿)を先にまとめて発注者が受け取り「最後にまとめて報酬を支払う」のがデフォだったのです。

でもいい面もありました。今はとにかく「低価格で叩きに叩かれた案件ばかり」ですが、当時は登録ライターが少なく、しかもクライアント側はまとめサイトを立ち上げるだけでバンバン儲かっていたので、鷹揚な対応をしてくるクライアントがたくさん居たからです。

例えばグルメサイトなら、どこからか適当に写真を数枚引っ張ってきて、300字程度の紹介文を入れて1記事/3000円とか、簡単に高収入が得られる案件がたくさんありました。

しかし同時に「地雷クライアント」と呼ばれる人々もかなり居て、下手な案件に手を出して「大やけどするライター」が続出していたのです。そう、この私のように。

◆地雷クライアントの手口とは?
私が遭遇した「地雷クライアント」は対応がとても丁寧でした。そして最初は普通に案件をこなし、小刻みに報酬を支払って信用させ、次第に書き上げた記事をドンドン先渡しさせます。

「申し訳ないですね。支払いは後で必ずしますから」と言って、さらにノルマを増やしていきます。私のほうも未払いの報酬が気がかりでしたが、相手の「必ず支払う」という言葉を信用して、黙々と記事を渡していました。

そして最終的な支払いの段階で「いきなり態度が豹変」したのです。

「いや-大変申し訳ない。編集の方針が変わってしまったんだ。すまないが全ての記事に500字ずつ追加してくれ、そしたら全額支払う」などと、ぞんざいな口調で、いきなり無理難題を押し付けて来ます。

「そんなの出来ない!」とこっちが言うと「じゃあ報酬はそのまま払えないな。納期にも間に合わないし、半額だけ払うよ」などと言い出し、それを「契約違反だ!」と言って、こちらが激怒すると「じゃあ原稿は受け取れないし報酬は支払えないから、ここで契約キャンセルだ」などと、弱みに付け込んで脅しに掛かる始末です。

私の場合は未払いの総額が10万円以上と悪質で、クラウドワークスの運営に間に入ってもらい、何とか全額の報酬を支払わせましたが、当時はこの手の脅しに屈し、契約変更や報酬減額に同意してしまうライターが、けっこう居たらしいです。

ではこの行為を詐欺として警察に訴えることができるかといえば、これは難しいです。何故なら「報酬の1部は支払われている」からです。

後で気づいたのですが、地雷クライアントはクラウドワークスの「システム上の不備」をそこまで読んだ上で、この様なことを仕掛ていたと思われるのです。

その後「仮払い制度」が出来て、こういうトラブルは少なくなりました。しかしランサーズやクラウドワークスでは、少し仕事をしたら単価引き上げの名目で「直接契約」を持ちかけ、何十件もの記事を書かせ、それをメールで送信させ「いきなり音信不通でドロン」などというケースが、いまでもたくさんあるそうです。

なので、身元がよく分からない人から「直接契約を持ち掛けられた場合」は特に用心したほうが良いです。

これは私の経験則ですが、通常クライアントと直接契約する場合は契約条件が事細かく記された「業務契約書を取り交わす」のが普通です。

逆に言えば業務契約書を取り交わしもせず、記事だけ要求するクライアントは相当要注意で、名の通った出版社は業務契約書に加え、直に会って面接の上、仕事を依頼するケースが多かったです。

まあ、ともかく、この1件で私は相当凹みましたが、何とか思い直してライターを続けていました。次回はその頃の事をいろいろ書こうかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?