学習目標を明確にする3要素

稲垣編(2022)はインストラクショナルデザインの考えをもとに、次のように授業を捉えています。


授業を学習目標(出口)と学習者の現状(入口)のギャップを埋めるものと捉えます。ある状態にある学習者を、学習目標のレベルまで引き上げることが授業の責任です。



やはり、学習目標(出口)を明確にすることが、まずは大事であることがわかります。

具体的に学習目標を明確にする方法として、稲垣編(2022)は3つの要素を示しています。


①目標行動:学習者が授業後に何ができるようになったのかを、学習者の行動で表すこと
②評価条件:学習目標に示される行動が、どんな条件のもとで評価されるのか
③合格基準:学習目標に達したかどうかを判断する合格ライン


3つの要素から、これからの自分の授業づくりを考えてみたいと思います。


①目標行動

・学習のまとめ、振り返りを学習者が何を書くか考える

・授業終盤で、学習者が何を呟くか考える


②評価条件

・単元のパフォーマンス課題を考える

・テストを行う上で本当に測りたい学力を吟味する

・ICTを用いて阻害要因をなくす


③合格基準

・量だけにこだわりすぎないようにするが、最初は質より量を求める

・締め切りを設ける

・覚えるためのものについては徹底的に行う(自動化できるまで)


①から③までの中で、意外と意識できていないのは②評価条件ではないでしょうか?

ゴールがぼやける原因の一つだと考えます。

単元のゴールの大枠は教師が持っておき、子どもの実態の応じて変えていくのが良いと考えます。



参考文献

稲垣忠編(2022)「教育の方法と技術ver.2 IDとICTでつくる主体的・対話的で深い学び」北大路書房

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?