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【一筆】無力

人の命は、何ものよりも重い。

私たちの命は、何ものにも代え難い価値を持っています。

少なくとも、持っているとされています。

しかし、そんな重大なものであるはずの私たちの命は、あまりにも脆く、儚い。

世界では、今日も、幾つもの命が消えています。

しかし、少々の命が消えたところで、この世界は、ほとんど変わりません。

所詮、私たちの命一つ一つは、無数の塵のひとつのように、ちっぽけな存在でしかないからです。

何よりも重いはずなのに、あまりにも小さな存在である命。

何よりも大切なはずなのに、消えることを止められないばかりか、消える場所や時、消え方を選ぶことさえ出来ない命。

命とは、そういうものだと。

私の命は、特別な存在なんかじゃないんだと。

受け入れるしかないのでしょうか?

でも、そんなこと、なかなか、理解できないんですよね。

残酷な真実と、向き合うしかないのだけど・・・

普段は、思いもしない、私は死ぬんだということを、少し考えている自分がいます。

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