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【私の有形コレクション】本(文学編)

(「タルホ入門 新装 カレードスコープ」稲垣足穂(著)より)

■こんな感覚で未知の本と対峙する

生まれながらのトリック・スター、寺山修司氏曰く。

「まだ一度も作られたことのない国家をめざす

まだ一度も想像されたことのない武器を持つ

まだ一度も話されたことのない言語で会話する

まだ一度も記述されたことのない歴史と出会う

たとえ
約束の場所で出会うための最後の橋が焼け落ちたとしても」
(「事物のフォークロア」 より抜粋)

■想像力をふくらませて本と遊ぶ

動詞で遊ぶ高橋睦郎氏の予想もできない、独自の解釈は、新鮮なおどろきの連続。

「遊ぶという言葉が発せられると同時に、

二階建ての木造家屋にも肖た原始的な二段構造の世界が喚起される。

下段で人が遊ぶ。

同時に上段で神が遊ぶ。」
(「遊ぶ」より抜粋)

■私のコレクション:本(文学編)

あまり難しく考えず、例えば、音楽を聴くように、言葉の響きを楽しみたい。

ことばは、不思議です。

スピード感や攻撃力があったり。

しっとり柔らかい感触だったり。

色々な表情をみせてくれます。

意味を追わずとも、ことばの連なりに、気分よく身を任せられたら。

引力にひっぱられるまま。

知らない場所まで、運んでもらうのがきっと正解(^^)

三島由紀夫氏曰く、

「まじめで非良心的という思想にだけは陥りたくない」

とのこと。

氏に倣って、日々の生活では、なかなか接点のない本たちとの戯れは、

「不まじめで良心的」

くらいが、ちょうど良い塩梅みたいですよ(^^♪

<抽象的な空想にみちた稲垣足穂の作品群>
「タルホ・クラシックス 全3巻揃」

<悪魔の定義からはじまり、中世ヨーロッパの魔女裁判、異端審問、宗教権力のからくりと教会政治に象徴される歴史の闇を考証。>
「悪魔考―神に叛かれた者たち」吉田八岑(著)

<バイエルンの怪事件>
「謎のカスパール・ハウザー」(河出文庫)種村季弘(著)

<コラージュとテキストで紡ぐ妖精伝説>
「野中ユリ画集 妖精たちの森」野中ユリ(作)澁澤龍彦(文)

<詩と芸術>
「月映」田中恭吉/藤森静雄/恩地孝四郎(作)

<詩と版画>
「恩地孝四郎詩集」恩地孝四郎(著)

<稀覯の書>
「復刻版 絵草紙 うろつき夜太」柴田錬三郎/横尾忠則(グラフィック)

<ビブロフィリア>
「愛書六十五年」庄司浅水(著)

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