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ロジラテ思考_イノベ塾 開校! 「精密センサーの売り込み編」#D01

この記事は、イノベーションの種をどのように見出していけばよいのか、ロジラテ思考を使って説明します。

名付けてイノベ塾を開校しました。

問題に対して、どう考え、課題を設定し、戦略戦術に落とし込んでいくか?
さらに、そのプロセスの記録を通して、どのようにイノベーションの種を発見していくかについて解説していきます。

1.事例 精密センサーの売り込み編


【背景】
A社は精密部品メーカーで、高機能・高品質・開発力が強みの会社です。
コスト競争力は弱い一面があるものの、性能面では顧客から高い評価を受けています。

この度、温度耐久性を向上させたセンサーを開発し、今年度の販売目標10億円を目指すことになりました。

【アクション】
 
営業担当の鈴木さんは、大手顧客である家電メーカーX社の設計部にテストをお願いしたところ、高い評価を得ることができ、早速 購買部から打ち合わせをしたいとの連絡を受けました。

【購買部とのミーティング】

X社購買担当
「御社の新製品は、設計部からかなりいいと聞きました。
しかしβ社の製品もこれからテストしてみようと考えています。
この点を勘案して良い価格を提示して頂きたいと思います。。。
 
A社 鈴木さん
β社製品はしっかり製造されておられると思いますが、当社の新製品は、温度耐久性を30%上げることができました。
御社の製品保証に大きく貢献できると考えております。
 
X社購買担当者
現在の課題は、温度耐久性の向上ですが、コストは現状並を維持したい。
この点を踏まえて、β社さんにも開発をお願いしているところです。            是非、良い価格で見積もっていただきたい」
 
A社 鈴木さん
ご事情は理解致しました。設計部から温度耐久性の向上を要望されておりますが、その理由はお聞きできませんでした。そのあたりをお伺いできれば助かるのですが…」

X者購買担当者
理由については、まだお話できません

A社 鈴木さん
承知しました。価格については改めて検討させていただきます。            お時間をいただきありがとうございました」

2.ロジラテ思考の情報整理術


X社購買ミーティング打ち合わせについて、ロジラテ思考情報整理術で書かれた報告書が上司に上がりました。

1)何が起こったのか?(What)

 ●温度耐久性の向上が目的とのことだが、理由は明らかにしてくれない
 ●近々β社製品の実機テストが予定されている

2)何故それが起こったのか?(Why)

仮説1 温度耐久性向上の理由を明らかにしないのは、現製品の
     不具合ではないか?
仮説2 β社製品は、これからテストとのことだが、満足いく性能
     が出ないためか?
課題)まずは温度耐久性向上の理由を明らかにする。
    それによって戦略戦術が変わる。

3)何をする?(How=戦術)

●X社の市場で既存製品の不具合など、風評を市場調査する。
 ●当社の他部門で、β社と競合している事業を調査する。
  (性能・コスト差など)

3.ここから見えたイノベーションの種

1)X社以外のメーカーで、同種の製品の有無を調査する。その中に温度
  上の問題がある製品があれば、A社にとって新たな市場が見えてくる。

2)競合β社が、温度耐久性向上に手間取っているのであれば、A社
  はこの分野で強みを持ったことになる。

3)鈴木さんの強みが見えた。温度特性向上の理由に目を付けた点は、
  洞察力が強みである可能性が高い。

4.ロジラテ思考ノートで記録しよう

鈴木さんの報告を受けて、上司は以下のようにロジラテ思考ノートに記録しました。

これを積み重ねると、KPIマネジメントと行動マネジメントが同時にできることになります。つまりこのビジネスをストーリーとして捉え、イノベーションの種の発見から成果に結びつけることができます。

是非、試してみてください!

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