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デジタルマーケティングで起こる次世代イノベーション #D08        

最近の企業は、顧客のビッグデータをAIが分析して、顧客の欲しがる製品やサービスを提供しています。

しかし、今ではさらに進んで、顧客がオンラインで接しているときのデータを分析して、サービスを提供しようとしています。

まさにリアルタイムのデータドリブンです。

例えばNetFlix。

年間1.6兆円もの巨額の予算を投入し、AIで分析した「顧客が観たいコンテンツ」を制作するのですから、もう映画会社のマーケティングとプロデューサーの勘を頼りの映画制作では太刀打ちできなくなっています。

1.NetFlixのコンテンツ

彼らがやっているマーケティングは恐るべき手法です。

顧客の好み、年齢、ライフスタイルなどを分析して、「顧客が喜ぶコンテンツ」を見出していくことくらいは誰にでも思いつきます。

凄いのは、更に踏み込んだ分析をしている点です。
・顧客が途中で視聴を止めたところは、何時何分何秒?どんな場面?
・どんな顧客が最後まで視聴したのか?
・どういうストーリーで、どういうキャストを好むのか?好まないのか?

までAIが分析しているそうです。

ここまでやられたら、つまらないコンテンツなど生まれる訳がないすよね。

私自身を振り返ると、レンタルDVDで映画を観ていたときは、つまらない映画でも最後もまで観ましたが、NetFlixではつまらない映画は容赦なく途中で視聴を止めてしまいます。

AIが私達の生活に浸透してきてから、私達は失敗のない選択ストレスから解放されたいという欲求が加速しました。

ひょっとしたら彼らのビジネスの目的は「顧客をストレスから解放するビジネス」と言えるかも知れません。

2.「失敗のない選択ストレスから解放するビジネス」が本当にいいのかな?

「失敗のない選択ストレスからの解放」の原点を考えてみると、Amazonではないでしょうか?

従来、私達はショッピングセンターの商品棚から必要な商品をカートに入れ、レジカウンターで決済して、持ち帰ることをショッピングと呼んでいました。

いまや商品棚がスマホやPCの中にあり、AIが商品をピックアップしてくれます。つまり商品棚は向こうからやってきたのです。

あとはスマホをタップするだけで支払いは完了し、商品は玄関口まで持ってきてくれます。

つまり失敗のない選択ストレス、買い物のストレスから解放されたのです。

でも、これって本当にわたしたちが望んでいることでしょうか?

全て失敗もなく、時間の浪費もないけど、商品を手に取って買うというストーリーはなくなります。

映画だってくだらない映画を観れなくなったら、家族や友達と「くだらねぇー」って言いながら会話を楽しむこともありません。

しかしバラエティー番組では、芸人が自分の失敗談やくだらないことをネタにし、それを観て私達は楽しんでいます。

つまり人は、自分も含め他人の失敗やくだらない体験を思い出にしたい生き物でもあります。

例えば、AIが選んだ洋服をバーチャルで試着し「もし貴方がこの服を選んだらこうなっちゃいますよ」なんてあったら、奥さんとのショッピングも我慢せずに付き合えます。

次世代のイノベーションは、人が本質的に喜ぶことをAIにコンテンツ化させられると面白くなると思うんですが。。。

人は完璧なんて、すぐに飽きちゃう生物であることもAIは理解して欲しい!

っというくだらない妄想でした。

最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました!

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