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何者でもない恐怖(英単語一つから人生の本質が学べる! 40)

Nation 国家
Military force(power),(force of) arms  武力
The people 人民
Identity アイデンティティー

crisis 危機

この記事もついに40回!嬉しいです!

これまでの歴史を振り返ると、元々は国なんてたいそれたものは存在しなかった。一人一人が産まれた土地で、毎日食べるものだけの木の実を取り、動物を狩り、植物を採取し、夜になると焚き火をして悠々自適に生活していたのである。


だが、暮らしに慣れ始めると、人間は新しいことに挑戦し、特に厳しい冬を凌ぐため、食料を保存できるよう奮闘し出したのである。そして日本人がよく知っている高床式倉庫のような食料所蔵庫が開発された。このような高床式倉庫は実はヨーロッパやアフリカでも見られ、世界中の人々が同じように貯槽することを試みたのである。

高床式倉庫は次のようなものである。

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引用元:https://www.asahi.com/articles/photo/AS20171208003363.html


そして、人間は所有することを覚える。更に、貯蔵することは生き延びる可能性を上げ、そのような人間は賢く、偉い人であるという認知が始まるのである。その所有の対象は食料から人、土地、村、町といった風に拡大し、終いには国(nation)という概念が生まれたのである。最終的に、所有欲に捕らわれた現代人は、放棄することを恐れる。

今回は、国について学んでみよう。国家を形成するには、必要な3つの要素がある。それは、

武力
人民の数

次が重要な要素である。それは、

国民としての自覚、すなわちアイデンティティーである。


アイデンティティー(identity)とは、広義には「同一性」「個性」「国・民族・組織などある特定集団への帰属意識」「特定のある人・ものであること」などの意味で用いられる。「自己同一性」などと訳され、かいつまんで言うと、「自分は何者か」という認識である。我々、特に日本人は日本という島国に恵まれ、他から他民族による侵略が少なかったため、深く考えることなく「自分は日本人だ」という気認識を無意識にできる。

またアイデンティティとは国民に限らず、「女性である」、「学生である」、「軽音部である」、「大人である」といったことにも当てはまる。つまり、自己に対する区分的な認識なのだ。

繰り返すが、国家を形成するにはこのアイデンティティーというものが重要なのである。我々日本人は、日本人であるというアイデンティティーがしっかりと身についている。

しかし、なかには確固たるアイデンティティーが生まれにくい国も多々あった。

ひとつはイスラエルである。

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地図から分かる通り、島国ではなく、周りに様々な国が存在している。更に軍事的強国に囲まれ、多くの国が軍事的活動をする際に通り道となっていたイスラエルは、何度も虐げられ国を発展させている場合ではなかった。

そのためイスラエル人は、「自分がイスラエル人」であるというアイデンティティーが芽生えにくく、国民としての自覚が薄かったのである。

では、どうのようにしてイスラエル人は、「我こそがイスラエル人だ!!!」という確固たるアイデンティティーを身につけたのであろうか。そう、イスラエル人は恣意的に強固なアイデンティティーを生み出すため、イスラム教を樹立させたのである。

1人の神を信じるという、極めて他の宗教を排他するようなイスラム教は、イスラエル人がイスラエル人であるための必要不可欠な要素であり、絶対的アイデンティティだったのだ。このイスラム教とアイデンティティについては、語ると長くなるので、後ほど記事で紹介する所存である。

さて、あなたは「自分が何者でもない」という状況を味わったことがあるだろうか。このように自己が喪失している状況をアイデンティティークライシス(crisis)というのだが、日本人はおそらくあまり感じたことがないだろう。思春期に訪れるアイデンティティーの揺れや、高校を卒業し大学に入るまでの「学生ですらない時期」など、何度かアイデンティティーに揺さぶられる時期はあるが、我々は日本人であるという確信を持っている。

だが、言ったように世界には国民としてのアイデンティティをあまり持っていない人々もいるのである。その状況は、常に「私は何者であるのか」という孤独に苛まれ、悩みに悩み、世界を呪う人だっているのかもしれない。

是非、当たり前に疑問を投げかけ、既存の価値観を壊してみよう。




豆知識

イスラエルと同じく、アイルランド人も国民としてのアイデンティティが乏しい環境であった。アイルランドは気候に恵まれず、痩せこけた土地でジャガイモしか獲れず、さらにはその唯一の作物であるジャガイモが獲れず「ジャガイモ飢饉」も起こり、このような土地ではアイデンティティーが非常に生まれにくかった。だが、W.Bイェイツと呼ばれる詩人は何もない土地を富んだ想像力と文学的天才で詩として歌い上げ、欠乏していたアイルランド人にアイデンティティーを吹き込んだのである。この話はとても面白いので、今後詳しく説明したい。


おさらい

Nation 国家
Military force(power),(force of) arms  武力
The people 人民
Identity アイデンティティー

crisis 危機


See you!!!!!!

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