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「ベイトマンニュース」スコットランド生活㊲家を選ぶ基準は?

実は私は昔からイギリスの古い家の大ファンなんです。
今まで日本、アメリカ、フランス、ドイツ、スペイン、ノルウェー・・・と世界中の様々な家を見てきましたが、一番好みにドンピシャなのはイギリスの古い家ですね。あ、そうだ。イギリスの古い家と同じくらい日本の古民家も好きです。
梁が何本も通った、めっちゃ低い天井、古くて立派な梁と柱、漆喰の壁、古いレンガ。よく磨かれた木の床やサッシ窓。古いガラス窓なんてのも好きですね。日本の古民家ならば障子や畳、縁側に雨戸なんてのもめっちゃ好き。
ゴージャスなシャンデリアとかきらびやかな装飾などの上流階級の家に惹かれることはほとんどなくて、もっとシンプルで普通の暮らしで使われていた「生活密着型」の家に惹かれるのはなんでかな。笑。

古い家に暮らすことはずっと私の夢です。
でも古い家で暮らすのは大変さが伴う、ということもわかります。部屋自体は小さいし、壁も窓もガタガタで隙間風がぴゅーぴゅー。天井が低く、キッチンの使い勝手も悪く、水回りも大変。メインテナンスにお金も労力もめっちゃかかります。

今回スコットランドに引っ越すにあたり、家選びには悩みました。これが最後かもしれない家選び。心惹かれるのは大好きな古い家、特に薪ストーブがある海辺の古い家です。かわいいよなぁ。素敵よなぁ。でも古い家、とくに海辺の古い家はとにかく手がかかる。
私たちもこれからどんどん年を取っていくので、家は暮らしやすく快適で、低メンテナンスであってほしい。好みを取るか、機能性を取るか。うーむ。

結局スコットランドの家として私たちが選んだのは、築10数年のモダンな一戸建てでした。結局好みよりも機能性で選んでしまった。笑。
この家には味わい深い木の窓枠はないけれど、定期的にペンキの塗り替えをしなくていいし、二重ガラスで隙間風が入らない。梁の通った天井はないけれど、天井裏には広い物置スペースがある。薪ストーブはないけれど、ラジエーターで全室が暖かい。
やはり「暮らし」で最重要なのは、見た目や好みではない機能性やなぁ、と年齢を重ねた今はしみじみと思います。

それでもイギリスで20年暮らしていた家は、家としてはまだ築30数年ほどの、イギリスでは古い家の分類に全然入らない一戸建てでしたが、自分たちで手を入れて、暮らしやすくて居心地のいい、私たちらしい家になったと思います。
そう、機能性を維持しながら、自分好みの居心地のいい家にしていくことは可能。そういう自分たちの暮らしに合った「自分たちの家」を時間をかけてつくっていくことに醍醐味があるんやと思います。

今回スコットランドの家の水回りの工事を終えて、しみじみと機能性のありがたさを実感しています。使いやすいキッチン、水圧がつよいシャワーにウォシュレット。あ~、ありがたい、ありがたい。笑。
何よりも暮らしやすいことが大事。今後私好みの渋い古い家には、ホリデーで泊まることにしよう。いや、ホリデーでも水圧の強いシャワーは欲しいよなぁ。結局は雑誌を眺めて満足するしかないですね。笑。

さ~て、水回りがとりあえず終了した次の我が家のプロジェクトは「庭」です。今は何にもない(植木も一本もない。)真っ白なキャンバス状態の庭。いろいろと夢が膨らんでおります。
これまた乞うご期待。

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