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「ベイトマンニュース」スコットランド生活㊴私にとってゴルフとは〜夫の職場で家族ゴルフ〜

先日夫が働いているキングスバーンズゴルフリンクス(Kingsbarns Golf Links)という、世界100選に選ばれるほどの特別なゴルフコースで家族ゴルフをしました。(このゴルフコースに関しては、先週「地球の歩き方」にも記事として書いたので、詳しいコースの情報はそちらを参照してください。)

このゴルフコース、会員がいない「パブリックコース」なので、お金さえ払えば誰もがプレーできるんですが、そのお高さから実は誰もがプレーできるわけではありません。大きな声では言えませんが、ここでゴルフをするには、一人5万円ほどの料金がかかります。一人5万円ですよ。ひぇ~っ。私たちは4人でプレーしたので20万円。いくら私たちがゴルフ好きとはいえ、趣味であるゴルフに20万も払えるかっ。と心の中では思いますね。笑。
それでも(こんなに高いのに)ここには世界中から多くの人々がゴルフをしに訪れます。多い時には一日250組。びっくりですね。

なぜそんなに人気があるのかというと、一番の理由はやっぱり「めっちゃ美しいゴルフコース」やからだと思います。典型的なスコットランドのリンクス(海岸沿いの)コース。半島の形を生かして、どのホールからも海が見えて、コンディションも最高です。
しかもゴルフの聖地であるセントアンドリュースのすぐ隣りにあるので、人生のうちで一度はゴルフの聖地を訪れたい、と熱望する世界中のゴルファーが、ついで(と言ったら言葉が悪いけど)に立ち寄れる好立地です。

4月から9月までしかオープンしていない、というのも、なんだか「限定」感が増して、「高いけど、今しかプレーできひんしな。この機会に清水の舞台から飛び降りちゃう?」って人が多いのかな。笑。
いやいや、実際のところはこういうところでゴルフができるのは、お金に不自由のないお金持ちの人たちが多いです。ヘリコプターでぴゅーっとやって来て、ヘリコプター代(約80万円)を賭けてゴルフをして、またヘリコプターでぴゅーっと帰っていくような、桁違いのお金持ち。

一方庶民の我々は、夫が働いているという恩恵に授かって「こんな高級ゴルフコースでゴルフができるなんて、ありがたい。ありがたい。夫には足向けて寝られへん。(寝てるけど。笑)」と感謝の気持ちで、ラウンド後のビールを賭けてのゴルフです。

夫や息子はゴルフをスポーツとして、ゲームとしてみていて、1打上手に打てた、1打オーバーした、と「結果」に重きを置いています。大抵のゴルファーはきっとそうなんやと思う。勝ち負けがあるから面白い。
そやけどなんちゃってゴルファーの私は「勝ち負け」とか「ハンディキャップ」とかは(大きな声では言えませんが)どうでもいいこと。もちろん上手くなりたいし、いい球を真っ直ぐ遠くに打てたらめっちゃうれしいです。
それでも私にとってゴルフは、やっぱりゲームではなくて、だけど趣味以上のもの。うーん、もっと自己鍛錬の要素が強いのかな。めっちゃ難しいですからね。上手く打ってやろう、と思えば思うほど打てない。笑。
私はやっぱり心身を整えて、美しくスイングできるようになりたくて、そして夫や息子と楽しい時間を持ちたくてゴルフをします。自己鍛錬とコミュニケーション。あ、これはまさしく合気道と同じですね。美しく楽しく、自然や時間の流れを愉しむ。それがゴルフの醍醐味かなぁ、と思っています。

そやからヘリコプターでぴゅーっと’やって来る、なんてのはもったいなくて仕方がない。「そこにたどり着く」という過程をすっ飛ばしていますからね。こんな辺鄙な地球の果てに、曲がりくねった田舎の一本道を通って、何時間もかけてやってきてゴルフをする。そこもまた面白い所やのに、お金持ちというのも残念ですね。(悔し紛れではないですよ。わははは。笑)

夫が働くキングスバーンズゴルフリンクスは、ほんまに美しい場所でした。
海に囲まれた美しいゴルフコースを家族で歩き、笑い、怒り(これは夫のみ。笑。)、一緒に時間を過ごせるのは最高やな、と心から思います。
ゴルフコースではスタッフやキャディーさんたち皆さんが夫に声をかけてくれて、あぁ、夫はここで毎日一生懸命働いているんやな。同僚たちと仲良く頑張っているんやな、と夫の働く姿が垣間見えたのもよかったですね。家族を同僚たちに紹介する夫も、なんだかとてもうれしそうでした。

ということで、キングスバーンズゴルフリンクス。機会があればぜひお越しください。ヘリコプターでも、飛行機でも、列車でも。笑。       
めちゃめちゃ美しい場所です。

これがシグニチャーホールの15番ホール。Par 3 でグリーンは海を越えた崖の上。
最終18番ホール。グリーンの手前に小さな川があり、何故だかそこにボールが吸い込まれる。笑
1番ホール。とんがり屋根のスターターハットがかわいい。

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