ラストマイルを見た感想(ネタバレなし)
以前MIUとアンナチュラルをお勧めされ、まんまとハマってしまいました。
ということで先日ラストマイルを見てきたので、感じたことを記事にすることで少しでも見に行ってみようかなと思う方が増えればいいなと思い書いてみます。
物流問題
映画を通じて大きく取り上げられていたのが、物流業界の抱える労働力不足だと思います。近年アマゾンを筆頭にネットショッピングが急速に普及しており、配達物の総量が爆増している状況に対し、配達業界は賃金は上がらないのに仕事量が増える一方なため、労働力は減るばかり。この問題に対して考えさせられるような映画でした。
塚原あゆ子監督はアンナチュラルやMIUシリーズの中でも非常に多くの社会問題を取り扱っており、ただ現状を伝えるだけでなく今よりもう少し先まで描くことで、諸問題に警鐘を鳴らしています。
映画内ではア○ゾンのような大手ネットショッピング会社の倉庫を舞台に、
・倉庫のセンター長
・このネットショップの商品の配送を担う大手運送会社
・実際に運送会社から分配された商品を配達する配達員
この3者の関り合いを通じ、非常に生生しく配達業界の抱える問題を描かれています。
映画を見た後に少しAmazonや楽天で買い物するのをためらうくらいには、考えさせられる内容になっていると思います。
ビジネスの流れの中にある大企業からの圧力
またこの映画内では下請けいじめについても描かれているように感じました。下請けいじめとは、受けている仕事の大半が大手からである中小企業が、仕事を打ち切られれば倒産してしまうような状況を理由に、大手から提示される劣悪な契約条件を飲まされてしまうことを言います。
今回の映画においても大手からの圧力によって、無理な指示や低賃金労働を強いられる様子が描かれていました。大手ネットショッピングサイトでは配達料無料や即日配達などが当たり前になっていますが、このようなサービスは配達業者に非常に負担をかけるサービスであるのも事実です。加えて再配達によって配達量の実質2倍のような状況がさらに配達業界を苦しめる結果につながっています。
独占禁止法では優先的地位の濫用という項目で大手からの圧力について定められてはいますが、現実ではどこまで健全なビジネスが行われているか少し不安になってしまいますね。
終わりに
もし「アンナチュラルやMIUのシリーズを見ていないから」や、「サブスクに解禁されてからでいいや」といった理由で行くのをためらっている方には是非映画館に足を運んでいただきたいなと思います。
この映画を機に配達問題について一度考えてみてください!
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