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ハイランド讃歌の話その4

河野企画代表、チューバ奏者、指揮者の河野一之です。

今日はハイランド讃歌の第三楽章、2曲目のソロ曲

Flowerdaleの話

もくじ

Flowerdaleと名付けられたこの曲はソプラノコルネットと金管バンドのために作曲された作品で、日本国内だけではなく多くの国で愛されている作品でもある。

ScotlandはHighland地方の北西、Wester-Rossにある森が題名の由来となっている。Flower=花、Dale=英国の北部で使われる渓谷の総称という意味となっていて、Flowerdaleその名も「花の渓谷」だ。

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ミュート・ワーク

曲中にはコルネットのみならずユーフォ二アムのミュート指定もされ、序盤の早朝でまだ霧深い森の様子を上手く再現している。

また11小節目、カップ・ミュートのコルネットとバリトンのトレモロ、そしてあえてベースを使わずにユーフォとティンプが最低音を担うこの箇所は羽を作動させたヴィブラフォンのようになりまるで魔法のような音が鳴る。スパークの作曲技法の上手さの一つだ。

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分数は全て上記録音から引用

冒頭
雨上がりの朝、日差し

3小節目~(0.07~)
形の無い風や光、雰囲気が”夜”や”雨”から森や滝を目覚めさせる。

11小節目~(0.38~)
鳥の歌、森の伴奏

15小節目~(0.53~)
赤土のエリア

19小節目~(1.08~)
古の村での祭

28小節目~(1.47~)
いまだ続く森の道

35小節目~(2.18~)
あまり繁っていない森の場面、木々の間から光が漏れる

40小節目~(2.33~)
徐々に滝の音が聞こえてくる。期待で心が踊る

44小節目~(2.54~)
Great water fall、夢が叶う

48小節目~(3.10~)
夢の続き、滝の裏の洞窟へ

52小節目~(3.27~)
洞窟から雫が垂れる中、歩を進める

56小節目~(3.45~)
ヒカリゴケがぼやぁっと光る

58小節目~(3.55~)
奥に進むにつれ増えるヒカリゴケ

62小節目~(4.18~)
夢や希望が光となって向かい、視界が光で覆われる

その5へ続く


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