見出し画像

(金管楽器)低い音域の充実3選


ブログを書いたりYoutubeをアップしたりしてよく頂くご質問の中に

低い音ってどうやって出したら良いですか?

とのご質問がきます。

音楽というのはご存知の通り目に見えにくい芸術なので、その手段の一つの低い音域の強化となると


うーーーーん、低い音かー
そうだねー、うーーん、どんな伝え方があるかなー


と一人で考えるのですが今日はシンプルにわかりやすく低音域の強化法を書いていきます。

1, ロングトーン

画像1

低音域をもっと充実させたいんですという質問

大変よく分かります。僕も本当にそうしたいです。

さて、これまで沢山の方々からそのような質問をいただき、レッスンをしたり一緒に練習をします。そしてどこら辺から低い音?低く感じる音?と聞くようにしています。

音楽にここから低い音です。という明確な決まりがないからです。僕にとってと他の人にとっては違いますよね?

そうして低いと思っていたり低く感じている音を教えてもらったら次の質問です。

その音域や近くの音域はよく吹きますか?

たまにしか吹きません。←この答えが90%

つまり第一に我々人間は、吹き慣れていない音を苦手と言う事が多いようです。
そりゃそうです。普段乗っている車とレンタカーでは乗り心地がまるで違います。

1、なのでまずは吹き込んであげましょう。しかもいきなりその音をピンポイントで鳴らそうとせず、自分が楽に出せる音(寝起きでも出せそうな音域)からロングトーンをしながら半音ずつ降りていきます。
2、そうしていくとそのうちどこかで楽に吹けなくなるポイントがあるはずです。
3、もう一度行います。
4、ここで一度考えます。

楽に演奏できている音域
&
難しく感じる音域

それら二つがただ音域が違うからという一言で終わらせず、

・音域が変わるとはどういう事か
・音域の違いで自分の身体にどのような変化が起きたか

この二つを分析します。

それらがシンプルゆえにわかりやすいのがロングトーンです。

もう少し掘り下げていきましょう。

2, 奏法

画像2

・苦手と思う
・大変と思う
・低いと思う
・高いと思う
・難しいと思う
etc

という気持ちは身体を自動的に動かします。

例えば大きい音というと大きい音を出しているもののイメージからその方法を選択します。
多くの方が強い力を使って大きい音を出そうとし、結果破裂音や身体の痛みを感じます。

高い音!と思うと身体が硬直したり、顎を出し顔を上向きにしたりして

高い

という状態を身体で体現したり目で確認しやすいよう動きます。

低音域も同様です。

ある一定の音、つまり自分が低い!と思っている音になった途端顎を引いて下を向こうとしたり、顔を動かしたり、身体の硬直が始まったりしている場合がよく見られます

大変残念ながらそれらの奏法が功を奏す場合は少なく、というかほぼ無く、
その奏法がゆえに自分の出したい音から遠ざかっている場合が多いです。

僕の信じる奏法はできるだけ楽そうに、あまり突飛な動きもなく、もはや何もしてなさそうなのにずっと演奏は続いている

そんな奏法に憧れています。
身体の構造が人によって違うという大前提をもとにそこに向かいたいです。

なので音域によって、とりわけ半音や全音ぐらいの差で奏法をガクッと変えるというのは

歌やピアノ、弦楽器の半音や全音の音を変える際に弦や声帯がそんな勢いで変化があるのかと想像をしてみると良いです。

3, 姿勢や息の通り道

画像3

姿勢や息の通り道がその楽器に対してスムースに取られていれば楽に簡単に演奏ができます。

でも姿勢を崩したり、息の通り道を硬くしてしまったり息がスムースにでないような体の動きは演奏をしにくくさせます。

どうしても僕たちは
・どうやったらより良くなるのだろうか
・どうやったら上手くなるか
・どう簡単に?どう楽に?より息をスムースに、姿勢も正しく

と考えます。全くその通りでそれも必要です。
でももしそこで疑問に思ったら一度逆説を用います。

・どうしたら吹き辛くできるか
・どうやったら思い通りに吹けないか
・より大変に、辛く、息なんて通らせない、姿勢を崩しまくるとどうなるか

そしてこれらがどのように演奏に影響するか

もし極端にするのなら寝転んだまま演奏してみたり、座椅子にでも座って思い切り背もたれにもたれかけ演奏や、アンブシュアなども気にせず好きに吹いてみたり

ほっぺを思い切り膨らませてみたり、顎も顔自体も思い切り動かしてみて演奏をしてみます。

そうするとどのような動きがどのような演奏の結果をもたらすかが見えてきます。

Aというやり方が合う人、Bという方法が合う人、まったく異次元の3というやり方が合う人、いろはにという方法が合う人と同じ日本人でも実は我々は本当に多様です。

Aをやってみて、あぁダメだ

ではなく、よっしゃ次はB,C、3、いろはに

と様々な方法を試し自分自身にしか作り出せない自分用の奏法を編み出すのが一番効果的になります。

これは低い音域だけに限らず高めに感じる音域もそうですし、様々な練習や項目に共通することです。

つまり自分の理想通りに演奏ができればいいわけです。
その到達方法は数え切れない数の方法がありますが、それを探す旅が楽しいのです。

ぜひ良いも悪いも様々な方法を試しご自分の奏法を探し理想の演奏に近づきましょう。僕もずっとそうして練習しています。

ご読了ありがとうございました。




サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。