見出し画像

他人の意見を聞き、マインドを変える(三井ガーデンホテル岡山)

この記事では、ベネッセアートサイト直島が学校や団体、企業の様々な目的やテーマに応じて実施した、2023年度の教育プログラムについてお伝えします。

プログラム概要

日程:2023年12月13日、2024年2月27日、3月5日
対象:三井ガーデンホテル岡山 フロントスタッフを中心に計14名
問い合わせ日:2023年9月22日
認知経路:知人に勧められて


スケジュール

■日帰り

9:00~10:00 ベネッセアートサイト直島レクチャー
10:15~12:00 ベネッセハウス ミュージアム(対話型鑑賞、問いのワーク)
12:15~13:00 昼食(つつじ荘)
13:00~15:00 本村散策(自由鑑賞)
15:15~16:00 振り返り

プログラムの特徴

主にホテルのフロントスタッフ向けの、主観を考え表現することやチームビルディングを重視した研修プログラム。シフトの都合により3回に分けて実施した。ホテルスタッフの社員研修の中で、体験型や思考力・表現力に焦点を当てたものは初めての試みとのことで、トライアルを兼ねて日帰りで実施。

参加者の反応

家プロジェクトの作品で、その場所の背景や歴史を想像するのが楽しかった。問いのワークでは、固定観念にとらわれず自分の考えを持ちたいと思ったが、後半の鑑賞を通じて色々な可能性を考えられるようになったと感じる。

自分は異物なものがマッチしているものが好きだと再確認した。残りの人生の経験値を広げたいというテーマを設定したが、自分の興味のあること、好きなものを認識できたことがヒントになった。

普段、時間を作って自分の考えと向き合うことがあまりなかったので、良い機会になった。作品の解釈を考えるうちに、一つの正解ではなくても良いんだと思えるようになった。

問いのワークでは自分の価値観を広げることをテーマとした。仕事をしていると固定観念にとらわれている感覚があったが、今回アートに触れられて視野が広がったことが良かった。普段あまりアートは見ないし美術館では素通りしていたが、アートの見方がガラッと変わった。

自分なりの解釈で作品を楽しむことは日ごろから出来ていたが、今回は対話型鑑賞を通じて他の人の意見や見方を習得できたことや、ファシリテーターからの問いかけにより自力では読み解いていなかった作品の中で起こっている細かい情報や、自分では考えていなかった側面について考えられたのは収穫だった。

最初は作品を見て何かを感じられるのか自信がなく不安だったが、対話型鑑賞では素直に見て発言することができた。今回の体験を通じて、疑問を持つことの重要さや、従来のやり方や考え方に固執せず違った見方をしてみる選択肢を持つことができた。

企画担当者からの評価

■満足度

 4/ 5 点

■再利用意向

 4/ 5 点

■コメント

今回のワークを通して様々な学びがあり、今まで直島に行ったことがないスタッフはお客様にご案内しやすくなり非常に良かった。また、ベネッセハウスの方に一緒に入っていただきお話を聞く機会があったのも新鮮だった。ただ、今後の自事業所での仕事にどのように今回のワークが活かせるかが課題として残るため、やや満足とさせていただいた。

【特に良かったこと】自分自身の直観について深堀りすることが普段ないため、どうしてそのように思ったか等を聞いていただくことによって自分自身を見つめなおす機会となった。また、一緒に参加したスタッフの新たな一面を垣間見ることができ、新しい発見もあった。

【改善点】班によってガイドが不十分なところがあり不平等だった。また、今後同じスタッフ向けの研修は新たな学びを得られるか不明なので未定だが、新人スタッフの入社時には、ぜひ受講してもらいたいと思う。

まとめ・考察

今回は日帰り研修だったため、各自が設定した「問い」に対するヒント集めの時間や鑑賞施設が十分に取れなかったことが悔やまれるが、普段アートに接する機会が少ない方も日頃から親しんでいる方も、対話型鑑賞を通じて新しい楽しみ方を身につけていただくことができた。(藤原)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?