見出し画像

BASN対話型鑑賞ファシリテーション講座【高校生編】

ベネッセアートサイト直島の対話型鑑賞は、作品を観察したときの鑑賞者の抱く印象や解釈の根拠が、個人の価値観や記憶・経験とどう結びついているかを引き出すことによって、鑑賞者一人ひとりの「Benesse=よく生きる」への気づきに繋がることを重視してファシリテーションを行っています。

2023年度より、参加者としての体験だけでなく、個人の価値観を引き出す手法としてファシリテーションを学びたいという声を多数いただくようになり、外部向けのファシリテーター認定プログラムを始動しました。
これまでに、教員や教育関係者の方をはじめ障がい者支援の団体や介護・福祉従事者など、様々な分野で活動している64名の方が認定を取得しています。

今年は初めて学生からのオファーを受け、高校生向けのBASN対話型鑑賞ファシリテーション講座を実施しましたので、当日の様子をレポートします。

日時:2024年5月5日(日)10:00~17:00
※本来の認定プログラムは2日間ですが、高校生向けに1日の講座として実施しています。
参加者:岡山県下の高校生2名
場所:ベネッセ岡山本社

まずはベネッセの本社社屋内の作品を使って、BASNファシリテーターによる対話型鑑賞を鑑賞者として体験してもらいました。以前直島のプログラムにも参加経験のあるメンバーだったため、率直な印象や想像したストーリーを自由に話してくれました。

次に、BASN対話型鑑賞の特徴や導入経緯・目的、具体的なファシリテーション方法やスキルについて座学で学び、実践タイムではフィードバックを挟み2回ファシリテーションに挑戦してもらいました。1回目の経験を踏まえ、それぞれに課題を設定し工夫することで、短時間でも対話のリズムや話しやすい雰囲気づくりに大きな改善が見られました。また、自分がファシリテーションを担当しない場面では、参加者としての鑑賞の経験値も楽しみながら身に付けることができました。

今回の学びの振り返りでは、
「作品を鑑賞するときだけでなく友人や周りの人との会話でも活用できそう。」
「進路として考えていた道にも通ずるものがあり、自分がやってみたいこととの親和性を感じた。」
「自分自身の考え方など、色々なことに気づけた。」
「普段の学習とは異なる学びの場で、経験できて良かった。」
などの感想が寄せられました。

BASNファシリテーター認定プログラムは社会人向けを想定して実施していましたが、学生もスキルを学ぶことによって日常生活や今後の社会での振る舞いに活かせる場面があることが分かり、私たちにも発見や学びの多い講座となりました。普段の生活ではあまり機会のない、自分自身を客観的に捉えたり、人と対話することの面白さに気づく経験にも繋がるのではないかと思います。
今後もご要望があれば随時実施していきたいと思いますので、お気軽にお問合せください。受講者には高校生版「修了証」をお渡しいたします。

BASN対話型鑑賞ファシリテーターの様々な分野での活動や、今後の可能性について議論する「BASN対話型鑑賞フォーラムVol.2」も7月6日(土)に開催予定です。興味のある方はぜひご参加ください。お待ちしております!
(藤原)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?