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【朝】 詩。

〈煙草だろ夢魔言ひおきてかつて慾ホりしそんな悪癖むし返さうと くにを〉

普通に着膨れの冬
普通に言葉数も少なく
どうしてかブルーズを唄つてゐて
前段階としてはシャワールームで風邪引く
玄帝の帝国は
氷細工でいつぱい
始発列車の音
こんな朝は放浪も路上生活も私を魅了しない
現金なものだ
私はちやつかり屋なのだ
内部告発のやうに
詩行を重ねればいゝ せいぜい
ねちねちやつてもさつさと済ましても
冬の朝なのだ
お前の肌へが戀しい
それが愛情の別名らしいや 素肌愛笑
珈琲冷めて目も醒めて
五時台のシャワールームは禁忌とし..
笑止な詩である
そしてそれで良からう
最近私は人間である意味を知つた
お前と出逢ふ - やめとかう、気障だ
そして空の色も分かず
今は独り
「お前」なるもう一つの虚数の為に。

©都築郷士

筆者近影。

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