見出し画像

【夜の肉】 詩。

日付が変はり、鶏手羽の骨を
ばりばり噛み砕いてゐる。
-夜食と云ふ譯だ。
寝惚けて起きて服を着込んで、
さて起筆..さて何を書く?..さてさて
well, well, well.
次食べる(鶏肉の)部位は、
食卓でよく見かける物だけど
門外漢の私には
何と呼ぶ箇所なのかさつぱり
要領を得ぬ。-だが皿の上の全て
食つた食つた これで尠しくは
頭の養分になつたら幸ひ
だが(だが二回続け)、一体何が
目的で食ふものさへ準備してゐたか..

ラウンド2
これではヌーヴォーロマンではないか
一時流行つて
でも退屈は厭らしく
感じられたか、すぐ廃れた、あのジャンル
今度は爪楊枝を噛み砕いてゐる
-口淋しさ 腹は膨れたのに
あゝ都築のかうべに鶏の魂が
ぺとぺと(てとてとではない)貼り付いてゐる、
否。そんな事書くのは
時間と勞力の無駄だ。
自撮り(地鶏ではない)を用意して、
早く自分の世界に帰りたい
あと二行、一行..
ドカン!!

〈これやこの鶏肉を食ふ物語記して屍拾ふ者なし くにを〉
©都築郷士

筆者近影。

〈何処に巣か冬蜘蛛は空より垂れる くにを〉オマケだぬーん。アデュー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?