メモ書き 農業モヤモヤネタ 食料危機

「食料危機」
最近よく目にして耳にする言葉。
それらの記事やニュースを読んで聞いて感じた事を
一応小さな農家からの視点でまとめたいなぁと思っているところ。

とりあえず今回はメモ書きにしてちょっとまとめてみます。そのうちちゃんと書きます。

今回竹下友里絵さんのこちらのnote記事とstand FMが今回の記事を書くきっかけになりました。

前提として、災害やその他想定外の状況に備えて、ある程度の食料備蓄や自給自足的な事は大事だなと思っています。

食料備蓄と言ってもどんな食品にも消費期限はあるので、いわゆるローリングストック(ある程度の月日保存したら食べて新しい物を保存)するのが理想。

さて、以下食料危機の話題によく出てくるいくつかのキーワードに自分なりの考えを書いてみた。

自給自足
都会生活をしていると現実ちょっと難しいので「自給自足ごっこ」になってしまうかなと思う。
マンション暮らしであればプランターがせいぜい。とても一家の食を支える事は出来ない。
市民農園を借りても規模はとても小さく、それぞれのシーズンに旬の野菜を4,5回味わえれば御の字。5回を超えると飽きてくる。
平日仕事をしていれば、週末のみのお世話になって夏の間草に負けて秋の収穫ゼロなんてことも。
そして実際どれほど自給自足できるのか?米、油、肉、調味料、衣類、そして動力の源となるガソリンは?
食料危機だから自給自足しよう。というのはちょっと難しいのではないかなと思う。


肥料の高騰
食料の高騰に繋がると思われる肥料の高騰。
自分から見える範囲だと、いくら肥料が高騰しても野菜の値段はそれほど変わらない。いわゆる市場の原理が働いて増えた経費分だけ売値を増やそうにも、需要と供給のバランスでなかなか値が変わらない。
肥料だけではなく、ガソリンも値上がり、農家を動かす食料も値上がり…それでも野菜の価格はそれほど上がらない…
施肥量を減らすと収量に影響が出て出荷量が減るかも知れない。それが食料危機とされるのかな?
有機肥料も元をたどれば畜産のエサも輸入頼りだったりする。
無施肥でもできると言えばできるけど、当然今とおなじ反収は得られないので農地を広げる必要がある。農地が広がれば人手も必要になる。ほかにやりたい夢があっても諦めて半ば強制的に農業をしなければならない世界になるのか?
食料危機を危惧する人に農家が少ない不思議。

農家と繋がる
気持ちはとてもわかる。自分も援農やバイトで行って繋がって、新鮮な野菜を手に入れることが出来て感動した。
けど、実際農家になってみた時に、どのような繋がり方かによるけど、そんなに気安く野菜は渡さない。
とりあえず納品や売買の手間をかけたくないので納品している店で買ってください。とお願いしたい。
個別に野菜セットの発送もやっていなくはないが、正直手間なので極力減らしたい。ある程度注文をまとめて発送作業をしたいのでお待たせしてしまう。
いわゆるBtoCが好きでやっている人もいる。向いている人もいる。
自分はあまり向いていない。特に一人農業なので1(農家):20(顧客)とか無理。せいぜい10かな…
まとめて安定的に買ってくれる業者さんや個人をまとめてくれる方とお付き合いをしたい。
援農に来てもらったお礼にはいくらでも野菜は渡せるけど、それにも限度はある。
農業体験に参加してもらって生産現場を見てもらうのは歓迎。苦労や喜びを知ってもらいたいと思う。

種が入ってこない
確かに野菜の種の採種は主に海外。輸入と言えば輸入だけど、日本のメーカーの海外圃場なので外資から買っているわけではない。
よく見かける記事には「種の供給がストップして食料難になる」
種の供給だけが止まる事ってあるだろうか?種よりも石油止めた方が効率が良くないか?
万が一種の輸入が止まっても最悪品種に拘らなければ在来種もあるしどうにかなる気はする。

在来種や無農薬を推進する声をよく見かける。
確かに在来種を無農薬で育てて成功されている農家さんもいる。
が、みんながみんなできる体力と組織があるわけではない。
家庭でも板1枚で洗濯できるんだから洗濯機いらないでしょ?と言われるような物。
F1種や農薬という選択肢があり、それぞれの経営判断で使う使わないを自由に選ぶ。


以上、今のところモヤモヤしていることをちょこっと吐き出してみた。
マルシェが控えていて落ち着かない日々。落ち着いたらもうちょっと、ちゃんと書く予定です。

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