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イップスを治す⑦

今回はイップスを治す⑤で少し触れたメンタルが原因のイップスについて
解説していきます。

イップスにおけるメンタルについては、
基本的に以下の記事で説明しました。

しかし、例外としてイップスのトリガーだけでなく、
原因もメンタルにある方や、力の調整が課題でない方もいます。

それはどのようなパターンかを解説します。

まず、挙げられるパターンがジストニアです。

厳密に言えばイップスとは異なると思いますが、
ジストニアでも投球・送球が困難になります。

ジストニアとは、不随意運動、
つまり、意図していない体の動きが出る事を言うようです。

痙攣や頭で考えている事とは全く異なる動きをしてしまう症状により、
送球動作が困難になります。

ジストニアが疑われる場合、医療機関での診察をオススメします。
ジストニアであっても正しい治療で治る可能性はあるようです。

私は医者ではありませんし、
ジストニアの症例は映像以外で見たことはありませんので、
これ以上の言及は控えさせて頂きます。

次に挙げられるのが、単純にメンタルが原因の場合です。

これまでの回で説明してきた力の調整が身についており、
小手先での力の調整はしていないにも関わらず、
特定の状況下では、全く異なる投げ方になりミスするパターンです。

いつもの投げ方をすれば、暴投しないことは分かっているのに、
緊張する場面ではどうしても萎縮してしまう方がいます。

リリース自体は自然に放れる形でできるにも関わらず、
体の回転が弱すぎて、右に少しそれる事が多いです。

どんなにメンタルを鍛えても、限界があるので、
体の動きが悪くなることもあると思います。

そのような緊張する状況のために、
もうワンランク上の練習として、
わざと体の回転を制限した時の練習も取り入れてみましょう。

体の回転を遅くした場合、
ステップする位置や腕の角度をどうすれば良いか
練習から試しておくことで、
実践で緊迫する場面では、体のキレが悪い時の投げ方で投げれば、
100点の送球ではなかったとしても
大きく逸れることは避けられると思います。

最後のひとつは、メンタルの状態が非常に悪く、
練習すらまともにできないパターンです。

もともとの原因が何かという事に関わらず、
現在のメンタル状態が非常に落ちており、

練習に気が入らない
ボールを持つことも辛い
一人でネットスローをしているのに、
悪いイメージがフラッシュバックして体が動かない
体に力が入らずボールを落としてしまう

などの状態です。

このような状態で無理に練習を続けても効果は薄く、
怪我につながる可能性もあります。

最低限の練習ができるようにメンタルトレーニングなどで、
メンタル面の改善をオススメします。

メンタルの状態が悪く、練習ができないレベルであったとしても、
これまでのイップスの原因がメンタルのみとは限らないので、
冷静に自己分析をしていく必要があります。

以上の全てに言える事ですが、
もし、力の調節以外が原因でイップスになっているとしても、
それが治った後に、力の調節が原因のイップスになる可能性があります。

よって、力の調整の練習が必要ない選手は一切いないと断言できます。

原因がはっきりと特定できないとしても、
とりあえず力の調整の練習という
手軽で効果の高い練習から初めてみてはいかがでしょうか。

それでは今日も良いBasaball Lifeをお送り下さい。

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