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『静学スタイル』 井田勝通

2020年1月、第98回全国高校サッカー選手権大会において、静岡県代表の静岡学園高校が、
24年ぶり、そして初の単独優勝を果たした。その静岡学園サッカー部の礎を築いたのが、著者の井田勝通氏である。

当時はまだ、南米のドリブルやショートパスでつないでいくような、独創性やオリジナリティ溢れるサッカーは日本では理解され難かった。しかし、己の信念を貫き、他のチームと違う方法で勝負すること、チーム全体のバランスよりも、強い個を持った特徴ある選手が11人集まればいいと考える発想など、賛否はあれど自分のチーム作りに活かせる内容は多くあった。

また、心のコップを上に向けさせること、感謝を忘れないことが人間力を養ううえで非常に重要な要素であること、子供は突き放さなければ強くならない、ということなど〝人間力の育成〟にも言及しているところは見逃せない。

自分はサッカーではなく野球の指導者であるが、自分のチーム作りの何かヒントになるのではと思い、手に取った一冊。
〝チームに個性を持たせる〟という点で、非常に参考になった。

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