📘人の好き嫌いくらい、自分で決めさせろ。

人間関係の難しさ、もどかしさを日々感じる。最近は知恵がついてきたのか、それとも年を重ねたからなのか、二十歳をこえてから幾分楽になった。個で活動する機会が増えたからかもしれない。

人間関係を構築する中で、心得ていることがある。それは、どんなに気に入らない相手に出会っても『攻撃』をしないこと。これに尽きる。自分の怒りの沸点が人より低いことはわかり切っている。わぁっと盛り上がった感情をぐっと飲み込む。いい年してみっともないという気持ちもあるが、攻撃して得られるものが何もないことを知っているからだ。

攻撃しないことももちろんだが、それより大切にしていることがある。それは、人の好き嫌いを誰かの意見で決めないことだ。

あることないこと、この世には色々な噂が飛び交っている。嘘か誠かそんなことは本人にしか知り得ない。時々、人の好き嫌いを延々と説いてくる人がいる。あなたの悪口をいっていたよなんて、伝書鳩のように伝えてくる人もいる。そんなときに私は思うのだ。

人の好き嫌いくらい、自分で決めさせろ。

人を殺したり、悪事をはたらいたのならまだしも、噂だけでは私は動じない。火のない所に煙は立たぬとはいうが、参考程度にしかならない。自分の目で見て話して、私が決める。何なら、悪口言ってたよなんて伝書鳩をしてくる人間の方こそ信用ならない。

何より自信をもって『大好きだ』と思う人を悪くいわれた暁には、物凄く不快な気持ちになる。みんなに嫌われているよ、あいつは好かれていないよ。だから何なのさ。そのみんなとは誰をさすのか。存在もしない数の暴力で襲おうとしても無駄だ。自分のことは自分で決める。私が良いといっているのだから良いのだ。

人には合う合わないがあって当然だ。私と気の合う人も、誰かとは犬猿の仲であることなんてよくある。それはそれ、これはこれ。あなたの好きという気持ちも、嫌いという気持ちも否定しない。ただ、強要しないでくれ。その圧力に私は屈することはない。

誰かの言葉一つで揺らぐほど、その関係は脆いのか。私は一切動じない。好きであれば好きであり、嫌いであれば嫌いである。君の好き嫌いのエピソードを聞かされたところで、その意思は変わることはない。

人間関係は生き物だ。今まで気の合う仲だったとしても、些細なことで離れてしまうことがある。また、今まであまり接点のない人と、ひょんなことで仲良くなることもある。縁とは本当に不思議なものだ。タイミング一つでガッチリ合い、時期がずれたら疎遠になることもある。

いずれにせよ、どんなときも自分の感性を大切に。人に判断を委ねられるのか、人に人生を任せられるのか。できないだろう。何事も最後は自分の決意。人の好き嫌いくらい、自分で決めろ。