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ショップの売上がすぐに使えるBASEカードとは

はじめに

BASEグループの金融に関する施策を推進するBASE BANK事業のプロダクトマネージャー兼 事業責任者をさせていただいている柳川です。
前回の記事では、資金調達サービスである「YELL BANK(エールバンク)」を紹介させていただきました。
今回の記事ではリアルカードの発行機能がリリースされてちょうど1年ほどということもあり、売上金がすぐに使える「BASEカード」をピックアップして紹介させていただきます。

柳川が持っているのが、実物の「BASEカード」

「BASEカード」とは

「BASE」を使ってものが売れた時に発生した売上金は、売上残高という残高に加算されます。前回紹介した「YELL BANK」の調達金額も売上残高に追加されます。この残高から直接クレジットカードの決済網を使ってお買い物ができる機能が「BASEカード」になります。しかもクレジットカードの決済エコシステムの中で「BASE」は利益を得るので、ユーザーが手数料を払う必要がありません。
即時に売上残高が利用できて、手数料はかからないというユーザにとってデメリットのないサービスになっています。

前回の記事:「YELL BANK」にたどり着いた理由

「BASEカード」を作った背景

通常「BASE」で物が売れたあと、残高を利用するために銀行口座にお金を移す際には以下のようなことが起こります。

  • 振込申請というアクションを行う

  • 振込までに10営業日かかる

  • 振込手数料がかかる

この資金でのラグや手数料の問題は、「BASE」だけではなく、その他プラットフォームサービスや、決済代行サービスでも一般的に起こることです。プラットフォーム自体の資金繰りの問題もありますし、実際に振り込む際に振込手数料等の原価がかかるという理由があります。それ自体は一見仕方のないことのように思われます。
しかしユーザの気持ちに立って考えてみると、自分の売上を使うのに制限がかかるのは納得がいかないということがあると考えています。そのような気持ちの問題もありますし、使いたいタイミングで、すぐにお金を使っていただいたほうが、結果として迅速な投資につながることになり、成長が促進される可能性もあると考えています。

売上残高からの出金の迅速化がもたらすこと

とてもシンプルに考えると、出金の迅速化の体験の延長線上に資金調達もあるのではないでしょうか。使いたいタイミングでお金が使えるように融通するという意味では、資金調達も出金の迅速化も同じテーブルに乗ると思っています。そしてユーザーのハードルや、我々機能提供側のリスクを考えると出金の迅速化のほうが提案しやすいです。
お金がすぐに使えるメリットは、正直なところ、明確な目的がなければなかなか効きません。今そこに使えるお金が仮にあったとしても、何に使えばいいのかわからなければ、有効に活用できないからです。ただし、これ自体は鶏卵的な問題でもあると考えており、今使えるお金がないから使い方を発想しないのだとも言いかえられると考えています。
なので、できるだけお金をすぐに使えるという体験を、幅広いユーザーに、ハードルやリスクなく体験していただく環境を提供するためにはどうしたらいいかという発想の仕方をしています。
その意味で言うと、出金の迅速化はよりユーザーに提案しやすい形での資金活用方法であると考えています。

「BASEカード」の現在地

リアルカードの発行機能がリリースされてちょうど1年ほど経過しました。
利用者数も徐々に伸びています。しかし、この「BASEカード」というサービスが、ユーザーにとってデメリットがないことを考えると、より多くの方に使っていただきたいと考えています。

  • すぐにお金が使えることの利点を押し出す

  • いつ使うのか利用シーンが思い浮かぶようにする

  • 特に初期の体験において更にわかりやすいUXを作っていく

上記のような改善を続けてプロダクトをグロースしていきたいと考え、日々取り組んでいます。積み上げの作業になるので、地道ではありますが、その他プロダクトのシナジーも見据えつつ一歩一歩育てているところになります。

「BASEカード」の今後と出金の未来

いつでも使いたい時に使いたいだけのお金が使える。ユーザーがやりたいことをするためには必要なことだと考えています。商品の企画に時間やコストを掛けたい、多くの在庫を用意したい、多くの人に知ってもらうために広告をうちたい。しかし、お金が使えるのは通常、物が売れたあとです。ですがそれだと、やりたいことに間に合わないこともある。
これはユーザーの発想を妨げ、自由度を下げることにも繋がりますし、「BASE」としてもユーザーのチャレンジが利益になるので、いつでも円滑な経済活動を行える環境を提供したいと考えています。
「BASEカード」やお急ぎ振り込みといった出金の迅速化に寄与するプロダクトを通じて、ユーザーの発想の枠を押し広げ、資金調達等のサービス利用促進や、さらなる成長に寄与する取り組みにつなげていきたい。また、ユーザーが何に売上を使っているか、言い換えると、何に再投資をしてるのか、このデータの活用についても非常に意味があるのではないかと考えています。

「BASEカード」をきっかけに、多くのユーザーのやりたいことの後押しをしていきたいと思います。



プロフィール

柳川 慶太(やながわ けいた)
1991年生まれ、神奈川県出身。横浜市立大学国際総合科学部卒業後、TIS株式会社に入社。クレジットカード基幹システムの開発に従事。その後、株式会社マイクロアドでのDSPシステム開発を経て、2017年7月にBASE株式会社に入社。入社後はショップコインや「YELL BANK」の開発を経た後に、2019年よりプロダクトマネージャーへキャリアチェンジ。現在は、BASE BANKのすべてのプロダクトの事業推進に携わる。
もしこの記事で少しでもBASE BANKに興味を持ってくれた方はぜひお話しさせていただきたいです。Twitterに気軽にご連絡ください。
@gimupop