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学生インターン東南アジアでホテル経営#Ep.13 死にかけたホテルを救え!? 〜焦燥感〜


オーナーサイドの横暴ぶりが前にも増してさらにひどくなった。
ホテルが続行されると決まってからだ。


勝手にライトを買ってきてはスタッフにいたるところにつけさせていた。



いつも座ってスマホいじっている親戚や自分よりも若いホテルオーナーの奥さんは、
自分が指示したスタッフに、
塗り替えるように別の指示を与え続ける。


なんの相談もない。


何度も何度も話しをした。
組織の中でボスが何人もいて、それぞれ異なった命令をすると組織が崩壊する。と。
なんでわかってくれないんだ。

「報告・連絡・相談」はしっかりしようと何度も話し合ったはずだ。

その度に、「わかった。カイトに全て任せる」。

何が全て任せる。だ。

自分たちで勝手にどんどん進めたら、
結局、
今までの彼らのやり方と変わらないままじゃないか。
それでダメだったから自分がここにきた。


どうしてホテルオーナーは親戚や奥さんの横暴を止めてくれないんだ。
今までエアコンなしでお客さんが入っていたフロアの全室にエアコンを設置したことによって、
電気代の上昇、お客さんゼロの可能性、収支計算書の見直し、
突然、ワンフロアをテスト試用なしのぶっつけ本番でやらなければならなくなったため、
自分だけが焦っている。


そして自分だけが知っている。エアコンを入れた後の収支計算書を。
いや、正確に言うと、ちゃんとオーナーサイドにも説明した。
が、収支計算書を読み取ることができない。

ホテルオーナーに聞かれたのは、一言。
「結局、私はいくら毎月損をしているの?」。

・・・自分でいくら出ていっているのかわからないんかい!


毎月莫大な金額をロスしている。(内部事情なので”いくら?”は控えさせてね)


どうして?
いつ死んでもおかしくないこのホテルのことを真摯に考えているのは自分だけなの?
どうして、足を引っ張るのさ?
ふつふつと怒りが溜まってくる。


やることがたくさんある。
スタッフの教育、スタッフの業務システム作り、財務状況の把握と対策、経理、建物の修繕、部屋を売るためのマーケティング・・
さらに見えないところでは、
スタッフとの関係作りを強固にしてチームワークを作り上げていかないといけない。
少しづつ進めている。
だが、オーナーサイドがことごとく邪魔をしてくる。

命令系統を一元化するために、
スタッフにはオーナーサイドからの直接の指示は、
まず自分に報告すること。
それから自分が判断して指示を出す。と伝えた。

すると彼らはいつしか自分の指示で動く、自分の手足のようになっていた。


が、奴隷を取られた彼らがそれをいいように思うはずがなく、
オーナーサイドからの不満も徐々に溜まることになっていることを、
この時はまだ知る余地も無い。

to be continued..

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