学生インターン東南アジアでホテル経営#Ep.17 死にかけたホテルを救え!? 〜ゲームのはじまり〜
その日から、見方がすべて変わった。
宣教師が武器を持たない農民を立ち上がらせて、領主に戦いを仕掛ける。
全く愚かな行為だ。
そんなことにも気づかなかった。
ホテルの立て直し。
それがゲームのクリア条件だ。
オーナーからの信頼なくして、ホテルの立て直しはおろか、この先生き残ることはできない。
スタッフとオーナーの内部抗争なんて不毛な戦いだ。首を突っ込まない。
であれば、ホテルの立て直しをしつつ、オーナーの信頼を勝ち得ることが重要となってくる。
今までは、ホテルの修繕やスタッフの育成などビジネスでいうところの“ディフェンス”の部分に力を入れてきた。
が、いくら守りが堅くても、攻めることができなければ勝てない。
次は“オフェンス”だ。集客に集中する。
モハメドに会う。
カイト「昨日はすみませんでした。全て自分が悪かった。色々と行き違いがあったようだから、今後はもっと話し合って協力していきましょう。私もあなたもホテルを立て直したいという気持ちは同じだから。
ところで、今までは清掃やスタッフの教育など内部のことに力を注いできたけど、今度は集客の部分に集中して、ほとんど外にいることになるかもしれないけど大丈夫ですか?」
モハメド「わかった。やるんだ」
心は捨てた。自尊心など生き残るためには必要ない。
そして、オーナーからのネット集客の許可を得た。
さてさて、集客とは言ったもののどうすればいいのやら。
とりあえず普通に考えて、ホテルに“予約システム”がないのはありえない。
今まで完全にウォークインのお客さんのみを対象としていたので、セグメントをネット予約のお客さんに…。セグメンテーションとして…。セグメントってなんだっけ。
経営学の授業で習ったけど、実際使わないから忘れてしまったよ。
『経営学の扉』←明治大学経営学部秘伝の書らしい
大学1・2年の時はあんなに破り捨ててしまいたいと思った教科書(経営学部なのに再履だった上、再履のレポート提出で盗作の疑いがかけられたという因縁の本)が、こんなにも必要となる時がくるなんて。。。
賢者は常日頃から、備えとして知識を集めることに邁進するという。
自分はまだまだだなあ。。必要にならないと勉強することができないなんて。
ともあれ、ネット集客だ。
ホームページ、グーグルマップに地点登録、SNSマーケティング、agodaやbooking.comなどの外部予約サイトへの登録。
agoda、Booking.com, Tripadvisor, Expedia, airbnb…たくさんある。
一応検索する。
だけども、そもそも使い方がわからないし、ただ登録するだけでは意味がない。
ゲームではルールと攻略法が勝利の鍵だ。
・・・・・。
わからないことは聞いた方が早い!
よし!agodaのオフィスに乗り込もう!!!笑
考えていても仕方がないので、
早速agodaオフィスをGoogle検索し、
モハメドにバイクを借りてレッツゴー。
ビエンチャンはラオスの首都とはいえど、
道が整備されてないところがまだまだ多いので、
砂煙や排気ガスなどの埃がすごく、マスクとサングラスがなければ3分で死ぬ。
と言いつつ、暑いのでマスクはつけない(笑)
コンタクトつけているのでサングラスは必須。😎
agodaオフィスがあるであろうVIENG VANG TOWERという場所に到着。
うい〜。きたぜよ。
が来たのはいいがなかなかにセキュリティが厳重でagodaオフィスまでの行き方がわからないしいたるところにロックがかかっている。
とりあえず受付に声をかける。
受付の女の人が応える。
「サバイディ(こんにちは)。何かご用ですか?」(ぽいことを聞いている。実際はラオス語がわからないので当たっているかわからない。)
カイト「サバイディ。agodaオフィスに行きたいんですけど。」
受付嬢「ご予約はされていますか?」
カイト「はい、アポイントとってます」
さらっと嘘をつく。実際は飛び込み。
受付嬢「ではこのIDを使って6Fにおあがりください」
・・・ちょろぴ〜だなおい(笑)こんな簡単に通していいのか。
いざagodaオフィスへ!
とその前に、お手洗いで身だしなみを確認しよう。
ついでに写真もパシャ。
出陣!
コンコンコン
カイト「わたくしメコン川沿いにある○○○ホテルのマネージャーをしている者ですが、agodaへの登録を考えていて、お話を伺えませんか?」
「ようこそいらっしゃいました。どうぞこちらへ」と
agodaのスタッフの方に会議室のようなところへ通される。
「agodaのシステムというのは・・・」
う〜ん。勉強不足だ。
ほとんど何言っているのかわからないし、
申し訳ないけどラオス人の話す英語が、
発音のせいかほとんど耳に入ってこない(笑)
が、agodaの人と関係づくりをしといて損はない。
真剣に聞く。ほとんど入ってこないけど。🤔
とりあえず、レビューと写真とプロモーションてのが重要だということがわかった。
が、早い話、素人の自分がやるよりその道のプロに任せた方が早いし、確実だ。
お願いしたら、快くやってくれた。ありがたや。
実際に自分みたいに飛び込みでここにきたりするのか聞いてみた。
なぜかというとここは明らかにお客様センターのようなところではなく、
オフィスと会議室しか見受けられなかったからだ。
「なかなかあなたみたいにここまでくる人はいないね(笑)」
彼は笑って答えた。
それでいい。
この人と仲良くなっておけば、この先別のホテルへのアドバンテージになる。
というわけでなんとかagodaの登録、初期設定などは完了した。
よしよし、あとはこの調子で他の外部予約サイトも広げ、集客システムを作り上げるんだ。
バングラディシュ人スタッフやオーナーはアナログ人間で、ネットの世界には疎い。
何かとフロントスタッフが邪魔をしてくる。
いちいち、オーナーに電話で確認を取ろうとする。
だが、すでにこっちにはオーナーの許可というお上のお墨付きがある。
フロントスタッフは悔しそうにしている。
いいぞ。😏
このままネットによる集客システムを掌握してしまえば、こちらの発言力は強まるはずだ。それまでは、どんなことにでも耐えてみせる。
自分がオフェンスに奔走している一方、水面下では再び内部抗争の火種がくすぶり始めていた。
to be continued…
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