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lasted rest

僕よりずっと頭が良い君が
偏っていくのが怖かった
ニュートラルな人だった頃
美味しかった果物
波で変わる光の反射
底が見えるから覗いてみてよ
ミネラルウォーターに金属片
夏の午前四時か冬の午後五時
地球の傾きに耐えられず
軋み歪む空間の隙間を埋める様に
僕は喉の奥に叫び声を残し
君をかたどった白線をなぞる
僕は何処に居る
前後左右から少し外れている
話す資格もないかもしれない
ギターでディスコード鳴らすだけの
不協な和音を弾く
目深に帽子を被った人のふりした植物だ
二階の不安に気付きやしない
絶対音感があれば
偏りに正面から向かえただろう
正しいものがわかるから
ずれた軸も直せただろう
肺に抜ける冷たい酸素
夜の灯り
U2
梨の香り
耳に抜けるアストロノーツの警告
たった一つの生命を
悲しい結末で終わらせたくなかった
こんなにも星は
恒常性を
保っている
スニーカーで踊る猫
二重のエンゼルハート
テーブルの上のビオトープ
イザベルのポゼッション
その真ん中に僕は居る
口笛と文字を歩くスピードで
時々君を思い出しながら


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