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視覚について

今回の感覚は、視覚です。

生まれたばかりの赤ちゃん、実はあまり目が見えていません。

もしかすると赤ちゃんにとって、世の中の情報は多すぎるのかもしれません。

そして、少しずつ視力は上がっていきます。

発達の初期には、こどもは手に触れたモノをなんでも口に運んで遊びます。

それは、口の中にある触覚の方が手の触覚よりも敏感だからです。

そのうち口に運ばなくても、手で触れるだけでモノがわかるようになっていきます。

最終的には触れなくとも、目で見ただけでモノがわかるようになります、効率的ですね。

そして視覚が人の「興味」を先行し、「行動を導く」ようになっていきます。

子どもさんをじっくり観察してみてください。

行動を起こす前に次に進む方向を「ちらっ」とみているはずです。

“目は口ほどに”ものをいいます。私達セラピストはこんな技を使って、子どもたちの先回りをして楽しいことを提供します。

すると、なんでこの人はいつも僕の楽しいことをしてくれるんだ?→だから好き→信頼してる→いいよ〜この人の言う事ならやってみてもいいかな〜となります。

そして、視覚は「動作の調整」にも役立っています。

目をつぶって動作をするより、目で自分の体の動きを調整するほうがうまくいくことってありますね。そんな役割を視覚は担っています。

さて、視覚には「視力」と「視機能」があります。

「視力」とは、どのくらい見えるかです(例:近視、遠視、乱視等)それに加えて「視機能」には、目の運動機能 (例:眼球運動、両眼視 、調節等)があります。眼球運動が上手にできると、キャッチボールがうまくできたり、本を読み飛ばさずに読めるようになります。また両眼視が上手くできると、立体的にものをみることができて、奥行きを感じとりやすくなります。

このように、視覚が上手く使えるようになると便利なことがたくさんあります。ただ、視覚は行動の代替手段の要素(効率的)が強いので、

まずは①体を通した経験をすすめていき、それが②視覚的な理解とつながるようにしていきたいところです。

視覚優位

「視覚優位に判断している」という言葉を聞くことがあります。

特に発達に難しさをもっておられる方は、見た目だけで判断したり、その言葉や、ものの含み(中身も含めて)がわからなかったりする。これはイメージ(表象)が苦手だからという話もあるのですが、やはり、身体を使った記憶や身体から得られる情報よりも、視覚を頼りに判断している。ということにほかなりません。

相対的に、視覚>体性感覚(身体で感じる感覚)で情報を処理する傾向があるということです。

なににしても、なにか一つのものだけにしか頼れないというのは、不便なことです。

子どもも大人も、見た目だけで判断せず、中身で判断できる人になってほしいものですね。





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