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子どもの発達・発達障害・感覚統合

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いつも仕事で関わっている、子どもたちの話。 そのご家族の想い。 作業療法士として、子育てのヒントや子どもの行動の捉え方について発信していきます。
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自他の区別と皮膚感覚【触覚】

昔話 さて、幼稚園のころは、この世の中の出来事は自分の想像の中で起きているものだと思っていました。 テレビでやっていることは実際に起きてなくって、自分の頭の中の無意識が勝手に説明していると思っていた。 おなじように、人に嘘をついてもわからないだろうと本気で思っていた。 ※ゲームギアとポケットPCエンジン?(ともに黒で形は縦長か横長)を友達と交換したのを母に問い詰められて、同じだと言い張った。懐かしい。知ってます? かくれんぼするときに、自分の目だけを隠して隠れたと思って

子どもの運動発達 その6 【歩行】

ついにクライマックス。今日は歩行についてお話します。 1歳になると、いままでの運動は結実し、子どもはついに歩くようになります。 1歳〜1歳3ヶ月 (歩行の完成) この時期の歩行は不安定で、両手を高く挙げて左右の歩幅を広くとって歩きます。はじめは両手を高く挙げていますが、歩行が安定することに伴って、歩幅も狭くなります。 この時期は目標に向かって直線的に歩きます。 1歳4ヶ月〜1歳6ヶ月 両手を推進力として交互に触れるようになり、歩くスピードが上がります。また、片手を支えら

子どもの運動発達 その5 【つかまり立ち〜伝い歩き】

今日はつかまりだち〜伝い歩き(9〜12ヶ月)をお話します。 前回までの、ハイハイで自由に動く楽しさや興味を高めていくことで、1歳の独り歩きにつながっていくというお話でした。 ついに一人歩きまであと一歩のところまできましたね。 覚え方:くっと(9っと)つかまり立ち(9ヶ月) 机の上になにがあるのかな、わくわく。見てみようとついに立ち上がります。おすわりやハイハイで培った抗重力伸展活動と、骨盤周囲の安定性から、ついに!立ち上がります。 立ち上がった後は、伝い歩きが始まり

子どもの運動発達 その4 【はいはい】

今回はハイハイについてお話します。 ここで復習。前回はおすわりまでのお話をさせてもらいました。 発達の法則では、頭から尾の方向へ発達が進むので、首から骨盤方向へ安定性が下がっていき、それがおすわりという形で結実するという話でしたね。 それでは、ハイハイいってみましょう。 ①ハイハイ(8ヶ月) 覚え方は、8181(はいはい)で8ヶ月です。 8ヶ月になると、移動手段としてのハイハイが行われるようになります。それまでにも5656(5〜6ヶ月)での寝返り(狭義の移動)や、ずり

子どもの運動発達 その2 【首の座り・寝返り】

今日は4〜6ヶ月。 定頸と寝返りについてのお話です。 ・子どものからだの発達には順序性があります。(運動発達の原則) ・動きの意図的なコントロールは頭部から尾部へ発達します。 ・運動のコントロールは身体の中心を縦に通る正中線から外側へ向かって発達します。
 ・神経系が成熟し、多様な刺激を受けてそれに適応していくことで数々の動きを身につけていきます。 ・そのため、焦って難しいことをさせるのではなく、いまできていることを積み重ねて質を高めていくことが、次の発達につながっていきま

子どもの運動発達 その1 【0〜3ヶ月】

赤ちゃんが生まれてから歩くまでの大きな流れを説明するシンプルな話、覚え方とともに。 ①首がすわるまで(0〜3ヶ月) ②4ヶ月 首の座り(定頸) ③56ヶ月 ゴロゴロ(5656)寝返り ④7ヶ月 ナナ(7)ちゃんおすわり上手 ⑤8ヶ月 はいはい(8181) ⑥9ヶ月 クッ(9)と、つかまり立ち ⑦1歳 歩きはじめ ざっとこんな感じ。 学校の勉強ではただ覚えるだけで終わってしまうことも多い正常発達。 でも、運動発達は、その後の人生をつなぐ大事なもの。
 実際はそれぞれの