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子どもの運動発達 その6 【歩行】

ついにクライマックス。今日は歩行についてお話します。

1歳になると、いままでの運動は結実し、子どもはついに歩くようになります。

1歳〜1歳3ヶ月 (歩行の完成)
この時期の歩行は不安定で、両手を高く挙げて左右の歩幅を広くとって歩きます。はじめは両手を高く挙げていますが、歩行が安定することに伴って、歩幅も狭くなります。
この時期は目標に向かって直線的に歩きます。

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1歳4ヶ月〜1歳6ヶ月
両手を推進力として交互に触れるようになり、歩くスピードが上がります。また、片手を支えられて階段を登るようになります。目標に向かって歩く時、障害物があると別の方向から回り込んだり方向転換をして目標を達するようになります。

1歳7ヶ月〜2歳 (調整しながら歩く)
一段ずつであれば、階段の上り下りができるようになります。膝関節のコントロールも滑らかになり、しゃがんで遊ぶこともできるようになります。

よつばいをしっかり経験しておくことは、歩く時の膝のなめらかな動きにつながります。

2歳近くになると、両手にものをもって歩く、風に向かって歩く、花壇の縁石を伝ってあるこうとする。物をまたぐなど、抵抗を押し切って歩くようになってきます。

2歳〜2歳6ヶ月 (応用歩行の安定)
2歳をすぎると応用歩行が安定し、走行やジャンプ、つま先歩きもできるようになってきます。また、動きの「速い―ゆっくり」「弱い―強い」「高い―低い」などわかり始め、自己調整ができるようになってきます。

筋肉が柔らかくて身体が不安定な子どもは、歩く時にフラフラしている。走るときにバタバタ走る、走っている時に止まれない、ゆっくり歩けないなどの症状が見られます。

2歳7ヶ月〜3歳(難しいことにチャレンジ)
この時期は両足でジャンプしたり、低い椅子から飛び降りたり、両足交互に階段を上がったりするようになります。

片足立ちで両手を挙げる、横歩き、後ろ歩きをする、つま先立ち、かかと立ちに挑戦するようになります。

筋肉が柔らかくて不安定な子どもは中腰姿勢がうまくとれません。そのため、ジャンプの構えの姿勢がうまく作れなかったり、自己調整がうまくできないことが多いです。そのため、つま先立ちでゆっくり歩くことが苦手だったりします。逆につま先立ちでゆっくり歩けたり、ジャンプの構えをとれたり、中腰がとれるのであれば自己調整が効きやすくなっているとも言えます。うまくなるためには、こちらの機能面にアプローチすることが良さそうです。

シリーズでお伝えしてきました、子どもの運動発達、歩くまではこれにて一旦終了になります。

運動発達を理解すると、子どもの体づくりや行動の理解に役立つという話でした。

ここから、子どもをみる視点に面白みがうまれると嬉しいです。

あなたのワクワクが満たされますように。

それではまた明日。

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