マガジンのカバー画像

子どもの発達・発達障害・感覚統合

23
いつも仕事で関わっている、子どもたちの話。 そのご家族の想い。 作業療法士として、子育てのヒントや子どもの行動の捉え方について発信していきます。
運営しているクリエイター

#毎日note

「なんでやってくれないの〜!?」

これは、子どもに関わる多くの人が感じていることではないでしょうか? 理由は沢山あると思いますが、一番は「大人がやって欲しいこと」と「こどもがやりたいこと」にギャップがあるからです。 そこで今回は、私がこどもとセッションでしている方法をご紹介します。 こどもはやりたいことをする存在大人はこの子の将来にとって困るかもしれないから、できることが増えるように、お手伝いしたいなぁと思って関わります。 つまり大人は、未来志向型。 でも、こどもは今が全て。未来のことなんて考えていま

前庭感覚について

前庭感覚を知っていますか? 感覚の中でもとーっても大事なのに、世の中では五感「視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚」のことばかり取り上げられるので(というか知られていないだけか)寂しい思いをしていた前庭感覚から、先日相談を受けたので、ここで紹介をしていきたいと思います。 耳で感じる感覚、聴覚ではなく半規管という受容器で感じる感覚のことです。 揺れ、重力、スピード、回転などを感じます。 今回はその感覚の特徴、それがどういう意味合いがあるかを検討していきたいと思います。 前庭感覚

「苦手なこと」は「本当はやりたいこと」なんじゃないかな。

あなたにも自分ができなかったこと、苦手なことで、いつまでもやりたいと思っていることはありませんか。 今回は、上手くできなくても、好きなものがあってもいいんじゃないかな。と、そんなお話です。 どうしようもなくスキなこと。 僕にはあります。悔しいから羨ましいからとかじゃなく、できるようになりたいと想うこと、憧れているもの。 
できないことだけど、いつかうまくできるようになりたいなぁと夢みていること。 「できないからこそ、やれるようになりたい」と思っていること。 好きな

子どもファーストの考え方 【子育ても実習生を育てるのも方法は一緒】

私は発達領域で作業療法士をしています。 いわゆる発達障害をお持ちの子どもたちの発達を応援する仕事です。 今回は、今自分の職場に作業療法の学生が勉強に来ているので、その話をもとに、作業療法でしていることを説明していきたいと思います。 (#教えるプロセス,#自立,#治療構造,#その人らしく) 作業療法士のたまご いつかは子どもたちやご家族に、価値のあるものを提供できるようになってほしいので、大切に育てたいと思います。 

もちろん、独り立ちするための実習なので最終的には「自

「あなたはスキップできますか?」 弱みがあなたをつくったのかもしれない

よく強みを伸ばそう!と強みの話は聞くけれど、案外「弱み」についてはなくそうとか、ネガティブに話されることが多いので、「弱い」ことってそんなに悪いことかな?という話をしていきたいと思います。 「あなたはスキップうまくできますか?」スキップがうまくできない人の話、たまにテレビでやっていますね。ヒザ神とか変なネーミングでものすごい運動音痴な人がいたりします。冗談でやってなくてそれができるってすごいなぁと思います。そして、おもしろい。 かの有名なおもしろ番組、探偵ナイトスクープで

「ずうっ〜と始まってね!」 【子どものことば】

「ずうっ〜と始まってね!」 いつものように、仕事でお子さんと遊んだときのお話。 「じゃあ、また来週ね〜バイバーイ」子どもの帰り際、声掛けするとそのお子さんがこういうのです。 ほのぼのした感じではあったのですが、動きが一瞬止まり、皆の頭から一様に「?」マークがでていました。 私はすかさず「オッケー!ずうっと始まっとくね!」と返します。 ご家族は「ちゃうやろ〜」と笑いながら話していましたが、エレベーターに乗り込む二人を見送りながら私は「いいなぁ」と思いました。 こんな風