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先日来店されたのは白髪の紳士と奥様
コレクションを説明すると
「いやあすごいコレクションですね、私も焼き物の蒐集をしていますが
こんな物は持ってないです」とビックリ
「私は住職をしてましてね、旅行をしたことがないんですよ
こうして旅行するのは35年ぶりですわ、息子が住職を継いでくれて」とのこと
「そうですか、いつ葬式があるか分かりませんものね」と同情しました😅
「なにか分けて頂けるものはありませんか」と訊かれたので
「こんなカップはどうでしょう、マスタッシュカップと言って
髭を生やした紳士が紅茶を飲むためのカップです」と

左はドイツ製で左利き用、右はノリタケの輸出用です

一つだけ、ソーサーの無いノリタケのマスタッシュカップがあったので格安でお分けしました😅
後でネットで調べると静岡県富士市の立派なお寺でした

本妙寺

私の店が35年ぶりの旅の思い出になれば嬉しいです😍

下は昔
当店を見学された富山県光徳寺の高坂住職が
「この店には哲学がある」と言われ
再来店された時に頂いたオランダのデルフトの髭皿です

日本の民芸に通じる質朴な用の美です 18世紀

光徳寺は棟方志功が長く逗留して多くの作品を残した寺で
ネットで検索すると下の写真が出ました
こんな立派な部屋に飾ってあったのでしょうか😍

昭和時代の住職は
柳宗悦の民芸運動に共感され多くのコレクションを残されたそうですが

その中の一つを頂くとはもったいないことです😍

哲学も無いのに…ありがたや~😅

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