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ミステリーの感想はむずしい

昨日借りてきた湊かなえ氏の9月に出版された新刊を読み終えました。

新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。『笹塚町一家殺害事件』引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた。15年前に起きた、判決も確定しているこの事件を手がけたいという。笹塚町は千尋の生まれ故郷だった。この事件を、香は何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。“真実”とは、“救い”とは、そして、“表現する”ということは。絶望の深淵を見た人々の祈りと再生の物語。(「BOOK」データベースより)

今回の作品も読む側の思いに、感想が大きく割れる作品だと感じました。

私としては前作の「未来」よりも著者がこの作品で表現したいことが、はっきりしていたと思います。

しかし場面の切り替わりの意味に気づくためにかなり時間を要すため、中だるみを感じると捉えられても仕方のない部分があります。

私は、被告である男性の精神鑑定とその医師との場面が本当に必要なのかと思いました。(一応ミステリーなので、詳細は省きます。是非読んでご意見を)

昨今の子供たちに対し、取り巻く親、学校、周りの社会に大きな問題が多いので、著者も長編ミステリーということで大風呂敷を広げたのかもしれません。

ミステリーとしては確かに救われる結末と言えるのかな。本当にミステリーの感想を書くのは難しいです。

余談になりますが、「スター・ウォーズ」を一つのヒントとして使っていたのが実はシリーズファンとしてうれしかったです。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。