シンプルニコン Nikon FE
「シンプルニコン」というキャッチフレーズで1978〜1983に製造されていた絞り優先AEのMFカメラです。
シンプルなのに機能が充実していて、
初心者から上級者まで使える電子制御式カメラです。
よくFMと比較されて、「機械式じゃないから」と言われてます。可哀想です。
でも、私は違います。なんてったってFMにはない「絞り優先AE」が使えるんですよ。
という訳で
•絞り優先AE(Automatic Exposure)
シャッタースピードダイアルを「AUTO」に合わせておけば、あとはレリーズ押すだけ。
適正露出になるスピードでシャッター切れます。
楽チンです。
FMは全て自分で選ばなきゃダメだし、1秒の次はバルブ。2秒以上は数えられないんです。幼稚園児以下です。
※下の画像はFMのダイアル
ドラクエで例えると、
FEは「バッチリがんばれ」、
FMは「めいれいさせろ」です。
ほら、みんなFE使いますよね。
もうひとつFMより優れているのは、そう、露出計です。
• 追針式露出計
AUTOのときは、黒い針が指すスピードでシャッターが切れます。(緑の針がAにあります)
スピードを選ぶと緑の針が動くので、緑色の針が指すスピードでシャッターが切れます。
黒と緑が重なったら適正露出です。
よく考えられています。
例えば逆光のとき一段オーバーでとりたいときは、黒い針の一つ下に緑の針を持ってくれば完成です。
※AUTOで露出補正したいときは、巻き戻しクランク下のダイアルを使って下さい。
・頑丈
発売から40年経ちましたが、頑丈です。
少々凹んでも動きます。
今でも電子部品が壊れている個体は比較的少ないと思います。市場にも結構出回っています。
※勿論、機械式カメラも動く個体はたくさんあります。
良いことばかりではありません。
• 最速シャッタースピードが1/1000秒
絞り開放でボケを生かした写真を撮りたくても、
日差しが強い日は露出オーバーになってしまいます。ISO100でも足りない時があります。
(絞り値を大きくするか、NDフィルタを使うか、FE2を買いましょう)
思い付くのはこれくらいでしょうか。まあ、1/1000秒なんて、FEに限らずこの頃は当たり前でしたし、他に欠点ないかもしれません。
欠点ないのが欠点です。
まとめ
最初にも書きましたが、FEは他にも絞りプレビューとか多重露光とか、これ一台あれば困ることはないでしょう。
ただ、なんと言うか優等生過ぎます。
是非、もっと古いカメラ(Nikon Fとか pentax sp とか)も使って比較してみてください。「AEって便利だな」と実感できると思います。
もうひとつ良いとこありました。
FEを作ったニコンの凄いところです。
数は少ないですが、MFレンズをいまだに製造していて、新品が買えます。
アイピースも新品が買えます。
40年も前の製品に使える純正品がある、というのは凄いことです。
眼鏡をかけている方はアイピースを用意してください。接眼部が金属むき出しなので、眼鏡がキズつく恐れがあります。
ニコンは旧機種のユーザーのこともちゃんと考えてくれているメーカーなんです。
たぶん。
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