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超狭小住宅と赤ちゃん ー生活感を如何にして出さないかー

赤ちゃんが産まれる5年ほど前、小さな小さな土地を購入して家を建てた。土地は15坪あるかないかくらい。いわゆる超狭小住宅だ。狭すぎる&変形地なので、狭い空間でも過ごしやすい家になるように建築家にデザインしていただいた。おかげで夫婦ふたり(と猫と亀)で過ごすには大変に気持ち良い空間が出来上がった。

しかし、子供と一緒に暮らすとなると正直問題だらけの家だ。

超狭いので子供のおもちゃとか本とかってどこに置くのか?(ちなみに、私はモノが沢山見えるところに出ているのがあまり好きではなくて、スッキリした空間じゃないと落ち着かない)、部屋数が足りないし部屋の間仕切りがないため子供の空間と大人の空間がしきれない(在宅ワークのときとか結構辛い)、階段吹き抜けだらけで崖が多い(というか崖しかない)、などなど心配ごとを挙げたら枚挙にいとまがない。

そうはいっても、せっかくゼロから建てた愛着のある家なので、こんなにすぐ手放すのもすごく切ない。色々と夫婦で悩んだ結果、「とりあえずいろいろ相違工夫しながら行けるところまで行く!だめだったら取り急ぎ賃貸に引っ越す!」という、計画というほどでもない計画を立てた。

そして今生後6ヶ月が経とうとしている今。なんとかスッキリとした空間を維持しながら気持ちよく暮らすことができている。周りの子持ちの友人からすると、「1歳になって子供が動き回るようになったら、多分厳しい」とのことで、おそらくその通りになりそうだけど、そうなったらそうなったでその時考えようと思っている。

もしかして同じく一風変わった狭小住宅で赤ちゃんを育てることになったご家庭がほかにもいるかも知れないので(いるのかな?)、今回は我が家なりの工夫についてシェアさせてください。

ちなみに、一体全体どんな家なんだい?と気になる方はこちらの動画をどうぞ。おそらくいつかは売りに出すことになると思うので、記念にルームツアー動画を撮影しました。

1. 赤ちゃん関連のものの収納

まず赤ちゃんが生まれる前に徹底的に断捨離をして、今ある収納スペースの空き容量ができるだけ大きくなるようにした。断捨離を徹底してやればやるほど産後の暮らしが本当に楽になるので、これから準備される方はぜひ徹底的な断捨離を全力で推奨します。

ちなみに、私が断捨離のメソッドとして採用しているのはかの有名なこんまりさん。メディアを通して知る彼女の雰囲気は「ときめき」とか言ってほわぁ〜っとしていてなんか心許ない感じだが、この本を読むと如何に彼女のメソッドが膨大な経験に裏打ちされた骨太なものかがわかる。おすすめです。

おむつや着替えとおもちゃの収納

毎日何度も使う、おむつやケア用品、お着替えなどは、リビングにある棚の収納ボックスに入れている。おもちゃもここに。

写真手前の棚に毎日使うものを収納

イケアの大きな箱に、驚くほどサイズピッタリなダイソーの小さいボックスたちや無印良品のファイルケースを入れて仕切って使っている。

IKEAのボックスにダイソーのボックスがピッタリ
こちらはすでに満杯に

赤ちゃんが日常的に使うものは、今のところこの2箱のみ。もはやおもちゃ箱はパンクしそうなので、また更に大人のものを断捨離して、絵本用に箱をもう一つ増やすつもり。

ミルクや離乳食などの収納

ミルクや離乳食などはキッチン横の引き出しに。大人の調味料やお茶、猫の餌などが収納されていた場所を断捨離しスペースを作って、赤ちゃん用の場所を捻出した。調乳や調理をこの引き出しの上のスペースでやるので、散らからず非常に便利。

ちょうど調乳場所の下に収納があるので散らからない

ストックの収納

おむつやおしりふき、粉ミルクなどの嵩張るストックはあまり買いだめをしないようにして、ソファー下の収納に入れている。

2. 赤ちゃんの生息スペース

プレイマットを買うのか買わないのか問題

低月齢のときはバウンサーと、床に敷いたブランケットの上が主な生息地だった。バウンサーはちょうど階段の色と近いトーンの色のサイベックスのバウンサーを購入。

3ヶ月過ぎたあたりから、寝返りの練習がしやすいようにもっと大きい場所を用意してあげたくて、プレイマットの購入を検討しはじめた。でもプレイマットってすごく存在感がありすぎて、超極小&変形な我が家にはおけず、結構長らく悩んでいたのですが、今はキルトのマットを敷くことで解決!ちょっと中綿が入っているので、今のところは頭を床にごっちんしてもあまり衝撃がない。伝い歩きとかを始めたらまた見直さなければならないかもしれないが・・・

朝起きたら息子がリビングに来る前に、さっと掃除機をかけて(狭いから一瞬で終了する)、前の晩に洗濯乾燥しておいたマットを敷く。日中けっこう吐き戻したりとかするので基本は毎日洗う。息子は19時くらいに就寝するので、寝室に上がったらマットを畳んで洗濯へ。そうすることで、さーこれから大人タイムだぞー!という時間は、子供が居ないときと変わらずスッキリとした空間で過ごせているので、今のところ運用は順調だ。

夜はこれまで通りスッキリ

おもちゃの生活感を出しっぱなしにしない

赤ちゃん向けのおもちゃは出しっぱなしにすると急に生活感が出るので、赤ちゃんがリビングにいる時間だけ出すようにしている。

まずジムメリーは気に入るものがなかったので自作した。羊毛で作った太陽系。特に地球がワタシ的な超自信作(久しぶりの手芸めちゃくちゃ楽しかった)。息子も気に入って惑星をガシガシ手にとって引っ張って遊んでいる。

やはり我らが母なる地球は力作

あと、鏡を置くとやたらと楽しそうなので、Amazonで軽量の鏡を買って、息子がリビングで遊ぶタイミングで立てかけている。

おもちゃは都度しまうことで、出してあげたときに息子もいちいち「お〜〜〜〜!」という新鮮な反応を見せてくれている(ような気がする)。

もうちょっとお座りできるようになったりしたら、ソファーの上と床におもちゃをおいておいて本人が自由に選んで遊べるようにしてあげたい。

あとは、もう少し大きくなったら沢山本を読みたくなると思うので、2.5階の大人の仕事コーナーに本棚を作ってそこにおいてもいいかも。(本当はリビングに置いて好きなときに読むのがいいけど、リビングは流石にもう置く場所がないなぁ・・・)

この辺もまだ息子が派手に動き回らないから成り立っているのであって、この先どうなるかわからないけど、まぁ困ったらその時なにか解決策をひねり出そうと思っている。ひねり出せなければ引っ越すしかない。

危険な箇所の対策

今のところ、息子はコロっと寝返りする程度なのであまり心配ないけど、我が家はとにかく小さな子どもにとっては危険だらけだ。

一番危険なのが階段の崖。崖だらけ。今のところ、リビングのスペースの横にある崖にネットを張ってみた。このネットも信頼に足る強度なのかどうかかなり微妙なところだけど、だめそうだったら家を立てた建築家にお願いして壁にしようと思っている。かなり圧迫感はでそうだけどまぁ仕方ない。壁を黒板にして息子が自由にお絵かきできる場所にするのは実際楽しそうだ。

あと、もう少し動き出したら階段ゲートを設置しなければならないし、キッチン周りのオープン収納も、色々引っ張り出されないようにクローズドな空間にしないといけない。これも壁と同じ素材の扉を取り付けてもらってもいいかも。危険対策は息子の成長を注意深く観察しながら都度迅速に対応していくしかない。

私の信頼している整体の先生が「めちゃくちゃ足腰の強い子どもになるからいいと思う!」とおっしゃってくださり、心配でおかしくなりそうだった私の心が少しだけ楽になった。

とにかく、言葉で伝えてもあんまりよくわからないけどとにかく動き回る年齢を乗り越えられるかどうかな気がしている。この辺は先輩ママ・先輩パパさんはどうされているのかとても気になるところ。ぜひアドバイスください・・・!

実は狭小住宅なりの良さもある

こうして工夫しながら暮らしてみると、実は狭小住宅にもそれなりの良さがあることにも気づいた。

例えば、めちゃくちゃ狭すぎるが故に、すべてのものが近い。息子の生息地、おむつやおもちゃの収納場所、キッチンなど、すべてが3〜5歩以内の場所にあるため、家事育児導線が非常に効率的なのだ。「出したらしまう」が非常に楽で、赤ちゃんがいても常に整った状態で暮らせる。今まで一度も「家が散らかっていてカオスです!!」という状態までにはなったことがない。

そもそも、狭小過ぎてモノが置けないので、モノが少ない。よって散らかることがあまりない。散らかるとしても急な来客にも耐えられるくらいの散らかり具合にしかならない。

散らかっていると心が荒んでしまう私にとっては、「狭小住宅 x 赤ちゃん」って思ったより悪くないのかも?と思えた。

息子が動き回れるようになったらどうなるか見ものではあるけど、スッキリ快適かつ安全に息子と暮らせるように、あれやこれやアイディアを捻り出すのも実はなかなか楽しかったりするので、いけるところまでこの家と思い出を作っていきたいと思う。


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