券売

幸か不幸か「券」を売る立場になったことがあまりない。買う立場になったこともあまりない。私は券売買の素人である。自分で予約して買う「券」は航空券くらいだ。貰いたい券は「日本銀行券」なのだが、昨今の社会情勢下においてはなかなか当方まで回ってこない。
話題の「パーティ券」は販売ノルマを達成すればそれで良いらしい。誰がいくら買ってくれたかさえも、さほど重要ではないそうだ。何なら購入だけして、会場に来ないという人がいる方がウレシイくらいなのだ、という。
一方、スポーツイベントの「券」(チケット)販売について言えば、(若干の例外もあるかもしれないが)笑いが止まらないほど儲かるという訳ではない。何よりも実際会場に足を運んで競技を見てもらってナンボ、というところがあるから、かのパーティ券とはだいぶ条件が違うと思う。(皮肉ではないです)
チケットを買ってカーリング競技を観戦する理由は人それぞれだと思う。今回はそこは論じない。経済学的観点で言うなら、価格が価値に見合うと思えば買うのだろうし、そうでなければ買わないんだろう。
一方、オーガナイズする側(競技団体側)としては、観戦環境を構築する目的は、誤解をおそれずにいうなら「競技の価値を高める」事でなければならないだろう。(理念の話です。念のため。)観戦環境を構築することで競技の価値が高められる、という考え方もあるが両者は若干異なると私は思っている。
観戦チケットの販売については、観戦経済的合理性(儲かるか儲からないか)という問題は当然あるだろうが、本質的には「競技価値の向上」の観点から定義すべきだろう。観客席があって、需要があるから売るんです、という事だけで考えるとしたらあまりにもしょうもない。
有料だろうが無料だろうが、観戦できる環境をつくるのはゼロコストではない。投入した努力量や資源量に対して「結果」が見込めないのであれば、消耗するだろう。やらん方がイイという判断だってあり得る。だから、目標は何で結果をどう評価するか、という事に当然にも帰結すると考えられる。
どのような現状分析のもと、どういった直接的・間接的な効果を狙って、どういうターゲットを想定して、どの程度の観覧環境を設定し、どれくらいの価格で、どの方法で販売(配布)するか。もちろん、これらはすべて物理的な制限の中で決めざるを得ないことだと思うが、決定的に重要な要素だろう。
今回、主催者は、一応そのようなことを考えて(失礼)、選手権のチケット販売を行ったと予想するが、外的にはあまり「それ」が見えてこない。少なくとも私には十分見いだせなかったのである。(ディスってはいないです)
だから、こういう事に詳しい人の見解を聞いてみたいと思っている。いや、できれば、実際オーガナイズした人の考えを聞いてみたいと思っている。私にどうすれば良いのかという提案やアドバイスができるわけではないのだが、興味はある。 (チケットを買う予定はない)
2023 Dec26 14:15:49GMT

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