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公務員土木職に特化した面接対策&受け答え例

はじめに

都道府県庁・市役所・特別区を土木職で受験される方に向けた記事です
・私は特別区・横浜市役所・武蔵野市役所・埼玉県庁から内定をいただきました
・同じ研究室の後輩も私の指導により都庁・横浜市から内定を勝ち取っています
・魂を込めて書きましたので必ず役に立ちます

記事の内容

(1) 面接対策の極意①
(2)面接対策の極意②
(3)面接対策の極意③
(4)想定質問と受け答え例①
(5)想定質問と受け答え例②
(6)想定質問と受け答え例③

極意①:自分の強みは土木で語れ

皆さんの強みは,今まで学んできた土木の知識や技能をすぐに仕事に活かせることです

事務職の場合,「大学で事務を専攻した人」はいません
例えば経済学部出身だからといっても,事務の仕事に経済の知識をすぐに活かせるではありませんよね

だからガクチカや自己アピールで
「サークルの代表をした → リーダーシップがある」
「独自の発想でバイト先の売り上げUPに貢献した → 柔軟性がある」
といった,やや抽象的なアピールをせざるを得ないのです

みなさんがそれをする必要はありません
■面接での受け答え例は想定質問①をご覧ください

※他人にアピールできるような強みやガクチカがある場合はそれに越したことはないです

極意②:明るい人物アピールをせよ

普段の自分を偽ってでもとにかく爽やかに!明るく!

役所では土木職であっても住民対応をしたり民間企業と交渉したりと,専門的な知識・技能だけでなく「他人と円滑に関わること」が求められます

一方で,理系・工学系の皆さんならお分かりかと思いますが,シャイな人,暗い人が多いですよね
受験者の顔ぶれも当然そうなります

その中で明るく爽やかな人がいれば,それだけでも好印象になります
就活では「コミュ力」とか「第一印象」とか言われますが,「明るく爽やかに」を意識するだけでいいのです
あれこれ難しく考える必要はありません

極意③:自治体研究には「長期計画」を使え

どの自治体でもホームページで「長期計画」や「総合計画」が公開されています
これらには,自治体が今後行う施策や自治体の課題が詳細に記載されています

この中で,自身の専攻や志望動機,やりたい仕事と関連した項目を重点的に学習しましょう

例えば,防災工学を専攻した人は,長期計画から自治体が防災面で抱える課題と今後の施策を把握します

そのうえで,

「〇〇市では豪雨や台風によりマンホールから水が溢れ出す都市型水害が問題となっています。また,人口が密集していることにより,帰宅困難者が発生したり,避難所が不足するといった課題があります。私は大学で防災工学を専攻しており,災害のソフト対策・ハード対策について専門的に学習してきました。その強みを活かして防災事業に携わりたいと考えています。」

のように述べれば,これだけで説得力のある自己アピールが完成します
■想定質問と受け答え例は想定質問①,想定質問②をご覧ください

特に地方公務員の面接では,その地域のことをどれだけ知っているか(調べてきたか)が重視されますので,長期計画は最適な教材なのです

面接の概要とコツ

・面接官は3人の場合がほとんど
・[人事課3名]か[人事課2名+土木職1名]のパターンが多い
・土木職の方には,やや専門的な質問やツッコミをされる場合がある
1つの話題を深掘りされることが多い
・深掘りといっても面接官がその場で気になったことを質問するだけなので,簡単に予想できます
・「具体的には?」「例えば?」「他には?」を自問して,答えられるように準備しておきましょう
・回答に困ったときは「少し考える時間をいただけますか」で問題なし

想定質問①:あなたの強みについて教えてください」

受け答え例「私は大学で防災について研究してきました。〇〇市では豪雨や台風によりマンホールから水が溢れ出す都市型水害が問題となっています。また,人口が密集していることにより,帰宅困難者が発生したり,避難所が不足するといった課題があります。市民の皆様の安全な暮らしのために,私の研究や知識が活かせると考えています。」

面接官「例えば都市型水害はどんな対策をしたらいいと思いますか」

受け答え例「ハード面では下水道の排水能力を向上させることや,家屋の床を高くすることが挙げられます。ソフト面では内水ハザードマップを活用することや,市民の皆様への情報提供を速やかに行うことが大切だと考えます」

解説
内容は極意③の例をベースに話す順番を変えたりしています
同じエピソードでも話し方によって色々応用が利きます
深掘りに備えて,自分が話す内容をしっかり理解しておきましょう

想定質問②:やりたい仕事について教えてください

受け答え例「橋梁や道路の維持管理に携わりたいです。〇〇市では,建設から50年が経過した橋梁が増加し,その劣化や維持管理が課題となっています。私は大学でコンクリートの劣化について研究しており,これはコンクリート構造物の効率的な維持管理に役立ちます。その知識を活かし,橋梁や道路などの社会インフラの整備に携わりたいと考えています。」

面接官「〇〇市にはどのくらいの数の橋梁があるか知っていますか。」

受け答え例「〇〇橋です」

面接官「よく知っていますね。橋梁や道路が劣化するとどんな問題が生じると思いますか。」

受け答え例「保全のための工事が行われると通行止めが発生するなど,円滑な交通に支障が出ます。」

面接官「効率的な維持管理とおっしゃいましたが,具体的にはどうするのですか。」

受け答え例「現在,橋梁は5年に1度,目視による点検が義務付けられています。私の研究では,交通量や気候に応じて構造物の劣化を予測しています。劣化しやすい構造物に対して重点的に点検や補修を行うことで,維持管理を効率化できると考えています。」

解説
これは実際の受け答えです
この例でいえば「どんな大きさの橋梁があるか」「主要な河川は何か」なども把握しておくと良いでしょう
このほかにも「研究について簡単に説明してください」「その仕事はどのような部署が担当していると思いますか」などの深掘り質問が想定されます
面接の概要でも触れたように,面接官は人事課の方が多いですから,素人にもわかる説明ができるように準備しておきましょう

想定質問③:その他

・なぜ土木を専攻したのか?きっかけは?(頻出)
・土木の魅力は?(頻出)
・技術職として必要なこと(心がけるべきこと)は?
・バイトや部活での経験と得られたこと
・自分の長所と短所
・民間ではなく公務員の理由

などはよく聞かれます

土木の魅力と専攻した理由については必ずといっていいほど聞かれますが,これに関しては人それぞれだと思うので受け答え例は書きません
安全な暮らしを守るために欠かせないとか,橋やダムが好きとか,そういった方向で考えるとやりやすいと思います

その他の頻出質問については事務と同じなので,「公務員 面接 質問」とかで調べていただけると幸いです

おわりに

ググって出てくる公務員の面接対策がほとんど事務向けで,土木向けがないという現状を受け,この記事を書いてみました

最後になりますが

・自分の強みは土木で語る
・とにかく明るく爽やかに
・自治体研究には長期計画を使う
・深掘りに備えて話す内容はしっかり理解しておく

を徹底して臨みましょう

面接のコツにも書きましたが,回答に困ったときは「少し考える時間をいただけますか」で全く問題ありません(私も多用しました)

土木の面接はそこまで倍率が高くないですから,この記事に書かれていることができていれば必ず合格します

皆さんの健闘をお祈りしています!

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