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WEEK.19 【2020年7月最新】 5分で理解!企業のお金の使い方が手に取るようにわかる!キャッシュフロー計算書とは何か?


みなさんこんにちは jukikorika です。今回も「MUPカレッジ」で学んだ内容をアウトプットしていきます。
今回は財務スキルに関してのセッションとなります。今回は財務スキルの中でもキャッシュフロー計算書とは何なのかという基礎的理解を行います。

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キャッシュフロー計算書はこれまでの損益計算書・貸借対照表と同じくビジネスマンであれば習得すべき財務の基本知識です。これらを知ることで自社・他社がどのようなことにお金を使っているのかを理解することができるので、その企業の現在の状態だけでなく、今後の方向性を予測することができます。

1、キャッシュフロー計算書とは

キャッシュフロー計算書とは会計期間中の現金の流れを数値に示した書類のこと指します。もっと簡単に言うと「会社にどのくらい現金がある」ということがわかる書類です。
企業のホームページのIRなどに細く数字が並んでいてとても厄介に見えますが、大きく言うと下の図のように表すことができます。ちなみにこれはソフトバンクのキャッシュフロー計算書です。

ソフトバンクCF

キャッシュフロー計算書は資金の流れを「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに分けて表します。
期首にあった現金がこの3つの活動を行って、結果、期末にどのような現金に変化したのかを表すのです。

営業活動によるキャッシュフローとはその会社の本業の営業活動で現金がどの程度流入ないし流出したのかを表します。
具体的には

・商品を販売して手に入れた現金
・材料を仕入れて支払った現金
・広告宣伝費など販管費支払いに充てた現金
・税金支払や保険金受取 などが該当します。

営業活動

営業活動によるキャッシュフローがプラスになっていれば、設備投資などの財源や、株主などの利益還元の財源になったります。逆にマイナスになっていれば、投資活動や財務活動によってそのマイナスを補う必要がありますし、マイナスが続くと会社の事業基盤そのものの改善をする必要があります。

投資活動によるキャッシュフローとは企業の投資活動によって流入または流出した現金の動きを表します。
具体的には

・工場などの会社設備への投資または売却
・株や債権などの取得や売却
・子会社などへの投資または売却 などがあります。

投資活動

たとえばメーカーは営業活動のために固定資産への投資が必要ですから、優良企業や成長企業(設備投資ができる余力がある企業)はマイナスになっているケースが多いです。プラスの場合は、土地や建物、株式を売却してキャッシュを手にしているということが分かります。

投資活動によるキャッシュフローを見ることで、まず投資財源がどこからきたものなのか?つまり営業活動や財務活動の状態が良いのか、悪いのか。そして投資先や投資額を見ることで、その企業が今後どのようなビジネスを本気で行うつもりなのかを予測することができるのです。

投資活動の意味

財務活動によるキャッシュフローとは資金調達と返済による現金の動きを表しています。つまり借りたお金や返したお金の動きですね。
具体的には

・株主への配当金支払い
・銀行からの借入金や返済
・社債の発行や新株発行収入 などがあります。

財務活動

市場から現金を調達したらプラス、返済したらマイナスになります。有料企業の場合はマイナスになる場合が多いですが、たとえば企業が上場し資金調達をした場合や積極的に成長を目指すために借入が増え、この区分が大きくプラスになる成長企業もあります。

ここでおさらいです。下図を説明できるようになればそれでOKです。

おさらい

2、覚えておくべき5つのタイプ

キャッシュフロー計算書では以下5つのパターンを覚えておけば企業の状態を大体把握することができます。そしてそれは投資判断に役立てることができます。

① 健康経営型

健康経営

このパターンは本業で儲かってその資金を投資活動や借金の返済などに充てている状態です。

② 攻め型

攻め型

本業で儲かっているが資金を大きく(その儲け以上に)投資して足りない部分を借り入れしている状態です。

③ 治療型

治療型

本業で儲かっているが、さらに設備売却などの資金を得て返済に充てている状態です。

④ 衰退型

衰退型

本業の不調で資金が流出しており、設備などを売却して返済を進めている状態です。

⑤ 勝負中型

勝負中

本業の資金繰りが難しくて流出しているが、借入によって未来のために投資を行っている状態です。

なお参考までに東芝の近年のキャッシュフロー計算書は下記となります。投資活動で設備売却したうえにさらに借入までに行っており、企業の経営状態が非常に厳しいということがわかりますね。

東芝


3、問題

ではここで問題です。マネーフォワードのキャッシュフロー計算書はどちらでしょうか?

2つのCF

ここでマネーフォワードという会社の特徴を思い出します。

・SaaSビジネスの会社であるり、サブスクモデル(=月額定額)のためスタート時の売り上げは多くない。
・赤字で上場したことで有名
・IT企業なので固定資産(建物・工場)への投資はそこまでないだろう

以上を踏まえたうえで2つのキャッシュフロー計算書を見ます。

まず営業活動と投資活動を見ると、
左は営業活動は赤字だが、さらに投資を続けている状態す。先ほどのパータンの中では「勝負中型」ですね。
右は営業活動は黒字だが、投資をさらに行っている状態です。先ほどのパターンの中では「攻め型」ですね。

2つのCF2


次に財務活動を見ると、
両方とも財務活動はプラス、すなわち資金調達を行っているが、資金調達以上に投資をすることは、新規上場会社では考えられないです。

2つのCF3

よってマネーフォワードのキャッシュフロー計算書は左側となります。ちなみに右側は武田薬品工業のキャッシュフロー計算書でした。

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