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【寄稿者:江本珠理】場とはなにか、を考える前に問題です。(寄稿記事vol.8)

はじめまして。
場の発酵研究所のフェローとして末席を温めております江本珠理と申します。わたしは今、つくば駅前でコワーキングスペースを運営しながら、社会人大学院生として筑波大学で都市計画やまちづくりを学び、研究(…とはまだ言い切れないM1の5月)しています。

さて、わたしはこれを読んでいるひとにぜひ一緒に考えてほしい直近の課題があります。
なぜならもう新しいアイデアが思い浮かばないからです!助けて!


周辺環境:up Tsukubaの周辺に代わりになるような施設は少ない
カフェ(電源少ない)、wi-fiが使えるが電源のないサイゼリア、フードコード、ドロップイン利用のハードルが高そうなコワーキングスペース×2
upの運営者:わたしと共同代表ほりしたの2名。基本は2人で回してバイトなどはいません。
用語解説:ドロップイン=1日単発利用。契約は発生しません。up Tsukubaでは4時間1000円、それ以上は2000円です。文中でも触れていますが、2020年4月より前日18時までの完全予約制にしました。


これ以降は、「コワーキングスペースがどんな施設か知っている」ことが求められるのですが、ちょっとそこは省いて、私の運営しているup Tsukubaがどういう場所かをお伝えします。


2018年10月にup Tsukubaはオープンしました。
基本的には月額会員制です。1か月に10,000~15,000円の会費を支払うみなさんが自由に使えるワークスペースです。
モニタやウォーターサーバーや冷蔵庫はもちろん、ギターや卓球台(テーブルとして利用)、ランニングマシン、エアロバイクまであります(ギター以降はすべていただきものです)。

会員制でのびのびとやっていますが、雰囲気が確立してきたのは2020年の4月以降。

緊急事態宣言のあたりから、日中のリモートワーク利用者が増えました。つくばは都内への通勤する会社勤めの方が多く、物理的に通勤をしなくてもよい、しかし家には家族が…仕事に集中できない…そんな方がupに来てくれました。

現在会員は約30名、半個室のブース席が9つあり、それ以外はテーブル席です。平日日中はそこから埋まっていきます。みんな半個室だいすき(パーティションがあるからね)!



さて、そこで開業当初から頭を悩ませていたのが”ドロップイン利用者”でした。

「1回は使っておかないと、月に1万円なんて払えない!」
そうですよねーわかります。というわけでドロップインの門戸を開いておいたのですが、単発利用の需要って結構あるんですね。
となるとなにをしないといけないかというと、常時わたし(運営者)がup Tsukubaにいないといけないのです。会員さんはご自身で鍵を開けられるのですが、ドロップインの人は一見さん、つまり受付をする必要があると。うーん、これも物理的な場を持っていない人には想像してもらいたいのですが、会員さんがいない場所にずっといるのって、精神がすり減るんですよね。
会員さんがいるとよいかというと、基本的にはみなさん過剰なほど業務をされているので、それもそれでそんな感じですね(想像してください)。でもだからこそ、ふっと一息ついたときにお話してくれる会員さんたちは、とてもとても優しいです。


さて、手待ち時間の話。わたしが暇だからって、外部の人を呼ぶイベントを頻繁に行うと、会員さんが自由に使える時間やスペースが減ります。会員制って、外部との接触をどうバランスするかが難しく、おもしろいんだなぁと改めて思い知りました。(コロナ禍の今となっては、イベントという選択肢はほぼなくなりましたが)

大切な打ち合わせなんかもたくさんあるわけです。地域のイベントに参加しないと行けなかったり、時には地方に遊びに行ったりしないと場づくりはアップデートしないわけです!(本当か?)
そこで、コロナに便乗して、昨年4月からは「予約制」を掲げました!いえー!予約制バンザイ! ドロップインの人の受付時間がわかると、そこだけは絶対にupにいないといけないですが、その他は自由です!きたぜ、自由

とはいえ、予約制であってもしんどいことはあります。

まずは、当日連絡してくる人を断るのか、受け入れるのか
予約が入ったら予定よりも予約を優先しないといけないのか
なんか予約の時のやり取りが冷たい
(でもすごく優しいひともいる)
(そんなひとは後日会員になっていたりする)
1年で2回、無断キャンセルがあった
(一生覚えてるからな次は使わせないからな)
(でもこれって少ないですよね!ありがたい)

そしてついに恐れていた自体が発生します。
ドロップインの人も半個室のブースを使って、会員さんがあふれる。
あーふーれーるーーーー(ただしテーブル席はあいている)


会員さんを優先し続けていましたが、こうなったらドロップインをやめるしかない…のだろうか
しかし、入会前のドロップイン利用はウエルカムにしたい。それに、数はそんなにいないけれど、ドロップイン利用であっても素敵な出会いや会話はいくつもありました。あの、善良な人たちを、断りたくはない…


うーん。


さて問題です。
わたしはドロップインをやめるべきでしょうか。
続けるべきでしょうか。
続けるならば、どのような形がよいでしょうか。
ドロップインを続ける/辞めるなら今からどのようなアクションをしなくてはならないでしょうか。それは誰のためでしょうか。この問いで明らかにしたいことは、何でしょうか。
わたしが迷っているのは、なぜでしょうか。


書いていないけれど抱いていそうな感情や思考は他にもありそうですね。
なんだろう。

※今回はお金の問題は考えないとします。つまり、ネクストアクションは「人を雇う!だ!」でもいいのです。

よければ優しい文体で書かれたコメントをお待ちしております。
解答が思い浮かばなくても、これを読んでいるあなたの中に、場ってなんだろう、場を運営するってどういうことだろう、そんなことを考える時間がほんの少しでも立ち現れるのだとしたら本望です。


以上を自己紹介にかわるひとつ目の文章とします。
引き続きよろしくお願いいたします。


えもと

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いつもご覧いただきありがとうございます。一緒に場を醸し、たのしい対話を生み出していきましょう。