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インフラも政治もアップデート!


経年劣化によるインフラ老朽化の問題。橋も道路もトンネルも上下水道も、喫緊の課題は補修です。さらには、コロナの接触アプリやマイナカードなどデジタルインフラの遅れは致命的な状況。これらの解決を図るには政治家のアップデートが必要?


「古い政治家」に陣頭指揮を任せるな

ICTの発達により、経済を始めとしたあらゆる活動が逐一データ化される時代になりました。集約されたビッグデータがAIによって解析され、新たな経済価値が次々に生まれています。こうした、第4次産業革命とも言われる状況下で日本は世界に比べ後れを取っています。                    

日本が遅れている理由の一つに人材の不足が挙げられます。ビッグデータやAIを活用して課題を解決したり、得られた知見を他人に伝えるためのコミュニケーション能力など高度なスキルをもつ人材が求められています。政・産・学が連携し、人材育成に努めるとともに、積極的な人的投資を後押ししていく必要があります。

また、もう一つの課題としてインフラの整備が挙げられます。SDGsの9に「産業と技術革新の基盤をつくろう」という目標があります。主に発展途上国を中心としたインフラ整備に関する目標ですが、日本も例外ではありません。

日本は先進国としてインフラが整っているように見えますが、実態は深刻な課題を抱えています。例えば、デジタル化について日本は他の先進国に大きく遅れています。少し前のコロナの接触アプリ「COCOA」、巨額の予算を投じながら成果はなく人知れず姿を消しました。あの事業の検証はなされていません。総括しないからまた同じような失敗を繰り返す。喉元過ぎて熱さを忘れるお役所仕事として記憶に留めねばなりません。マイナンバーカードの現状はもっと深刻です。高いレベルでセキュリティを保持しながら、オンラインで完結する公共手続きや診療のような、安全で国民が誰でもアクセスできるインフラシステムは絶対に必要です。

もはやデジタル化に関して「古い政治家」がトップに立って号令をかけるより、ICTの専門家をその位置に据えて、古い政治家がバックアップする、そんな体制づくりが求められます。台湾ではITの神と言われたオードリー・タンがデジタル大臣を務め、コロナと闘いました。戦時下のウクライナでは31歳のフェードロフが副首相兼デジタル化担当大臣を務め、この戦時下においてもウクライナ人は携帯アプリを使って行政手続きから、見舞金の申請をし、政府情報や子供の娯楽番組をスマホで見ています。また、国民はロシア軍の動きを逐次アップしウクライナ軍の行動に資しています。そしてすべての情報はクラウドでAmazonのサーバで管理されています。日本の政治が為すべき事はたくさんあります。しかも急がねばなりません。


技術革新が生まれる環境整備

ネットインフラだけでなく、道路や橋といったリアルなインフラにも大きな課題があります。日本のインフラは戦後から高度経済成長期にかけて一気に整備されたため、設備の老朽化が大きな問題となっており、メンテナンスが必要になっています。

これらの設備が整備されたときとは時代も環境も大きく異なります。メンテナンスや修繕においても、盲目的に直すのではなく、本当に必要なのかどうかキチンとトリアージし、必要なものに絞って修繕していくことが大切です。

一方で、日本にはリニア中央新幹線における超電導技術のような、世界に誇れるものがあります。超電導技術においては、超伝導ケーブルにおける送電技術の開発など、リニアやMRI以外への広がりが期待されています。

優秀な人材も技術革新も、生まれてくる環境を作ることが大切です。限られた資源を最大限活用できるよう、しがらみや先入観にとらわれず考えていきたいと思います。

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