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Always Japanese style 〜ニッポン流の外交〜


ウクライナの現状を見れば防衛力の増強に否定的にはなれない。私たちの生命・財産を守るのは国の使命だから。でも同じくらい大事なことは、戦争をしないために他国ときちんと付き合うこと。メンツにこだわり、見栄を張るとロクでもないことになりかねない。だから、弱腰と言われようが粘り強く話し合いを進める姿勢こそ大事なんだ。


ウクライナ侵攻が日本人に与えた影響

2022年2月24日。ロシアがウクライナへの侵攻を開始し、戦争が始まりました。

ロシアもウクライナも世界有数の穀物輸出大国です。侵攻は穀物価格の高騰を引き起こしました。穀物は人が食べるだけでなく、家畜が食べる飼料も含まれます。穀物価格の高騰は様々な食料価格の上昇を引き起こすことになりました。また、同じように天然ガスや石油などエネルギー価格が世界的に大きく上昇しました。日本でも電気代が上がるなど、皆さんの暮らしにも大きな影響が出ています。

そして、私たち日本人の「防衛」に対する意識に、この侵攻はとても大きな影響を与えたのです。一言で言えば「外国から攻められた時日本は守れるのか」だと思います。近頃のBS番組ではウクライナ戦争以降、様々なテーマで「国防・安全保障」が取り上げられています。ロシアが侵攻したウクライナを反面教師に、北朝鮮や中国と日本が戦争状態になった時、私たちは日本を守れるのかということをシミュレートしています。

ウクライナの現状を見てまず政府が動いたのが防衛予算の大幅増でした。使い道は後で考えるとして、予算が先にくるのはおかしな話ですが、「抑止力」としての軍備を整えるためには喫緊の課題だと判断したのだと思います。


日本だからこそできる外交

日本とアメリカは同盟関係にあります。アメリカ軍には期待しますが、アジアで日本を当事者として戦火が開いたとき、まずは日本が覚悟を持ってことに当たらねばなりません。その中でアメリカはできる限りの支援をしてくれるはずです。それが日米安保の趣旨です。さりとて日本はアメリカに忠実な子分でいる必要はありません。為すべきを為し、言うべきは言う。それこそが同盟国としてのあるべき姿だと思います。目指すべきは「駐留なき同盟」関係であり、改善すべきは「日米地位協定」です。

そして最も重要なのは、防衛と並行して「ニッポン流の外交」を着実に進めることです。まずは国連改革。安保理事会で拒否権を持つ国が5つもある。総会でいくら決議しても安保理で拒否権を喰らえば何も進まない。そんな時代錯誤の仕組みは変えねばなりません。そして出来うる限り国連における事務局長ポストを日本が取る、それが必ずや国連を進展させていく力になると信じます。

そして次に「日本の良さ」を活かすこと。例えば宗教。多神教国家である日本は宗教に対する柔軟性を持ち、一神教のキリスト教圏・イスラム教圏に対して、日本流のやり方で仲を取り持つことができるのだと思います。日本だからこそやらねばならないことがもう一つあります。TPNW(核兵器禁止条約)の批准です。世界で唯一の被爆国として、声を大にして世界をリードしていかねばなりません。

また、南太平洋の島嶼国やアジアの一部には、見返りを求めない日本的な支援の姿勢を高く評価する向きがあります。日本らしさを活かした外交スタンスは、防衛と双璧の安全保障なのです。

国民の安全な暮らしを守るために、国民のいのちを守るために、日本流の外交スタイルを創り上げていかねばなりません。

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