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いろいろな世代と社会を歩むことは避けられない

デジタル化が叫ばれる中、なかなか日本ではデジタル化が進まないのが現状である。一つの要因としては日本では少子高齢化により、高齢者が権力を握り、資産を多く保有している割合が高いからというのもあるだろう。だから比較的若い企業では高齢の人が少ないからデジタル化は進んでいるように思う。ただ、日本のおよそ99%を占めると言われる中小企業は高齢者の働き手の比率は高くなかなか改革は進まないのが現状である。先の衆議院選挙でも、若者の投票率の低さが話題にあがったが、高齢世代の割合が高い日本の人口分布ではどんなに若者の投票率が上がっても変わるのは難しいと思われる。

若い世代としては、高齢の方にも新しいことに常に興味を持って学んでほしいと思うが、なかなか慣れない興味のないことに対して努力を続けることは難しい。自分としては皮肉的に考えればデジタルに取り組まない人は誰かにやらせればいいという他力本願的な甘えやあきらめが大きいとも思うのであるが。自分の会社でもいろいろな世代の人と仕事をしているが、なかなかデジタルについて意欲的でない世代の人もいてデジタル化が進まない部分がある。そういったデジタルに慣れていない人達は相談役になるなどできることをしてほしいと思うが、特にその世代の人達はアナログでまじめに働いてきた側面も大きいから体を動かしながら物事を捉え実務から離れにくい習性がある。そうなってくると、その人達のやり方にも合わせたシステムも残す必要がでてくる。日本では、思う通りにならない人達を排除できない法律になっているなら、どうにもこうにもいろいろな世代の人と仕事を一緒に調和してやっていかないといけないようになっているということである。親と働き、子育て真っ最中の自分の身としては特にそのように思う。自分も多様な人達がいる会社がいるのが会社にとっていいという意見であるが、その分改革は遅れて競争力という点では劣ってくるのかもしれない。

このデジタル化への課題というのは日本の終身雇用制度の問題と関連しているのではないだろうか。終身雇用制度については松下幸之助さんを中心とした世代の人達が唱え始めたと聞いたことがある。社会においては、学校であるように必ず人の優劣が出てくる一方、人それぞれ必ず得意なことと不得意なことがあり、それぞれの得意なことを活かしつつ共存するしかないので、自分は以前よりも終身雇用については否定的ではなくなってきた。自分に合わない人をすぐに排除していてはどこかですぐに歯車が狂ってくると思うからだ。デジタル化の流れというのは、生産性を上げるという意味では必須であるが、日本的かアメリカ的な雇用制度の選択に繋がっている問題であり、共存するしかない社会では、リーダーが率先してデジタル化を目指しながら、共存の道を残しつつ、日々格闘し試行錯誤し、一つずつ着実に前に進めていくしかないと考えているこの頃である。

#デジタル #高齢#世代#終身雇用#アメリカ型経営#日本型経営#学校#デジタル化#共存

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