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一見仕事が雑なイギリス人達とチームプレーで解決する方法はあるのか

自分のポジションと自分が出来る事に少なからずギャップを感じながら、仕事をうまくこなすのは非常に難しい。

ここはお前のガーデンだからお前が指揮して、4人で芝貼りを遂行しろ

マネージャーからの指令で今日は23歳の経験の浅い元ヤンキージョッシュとADHDのエリス、ガーデナー未経験の新人エドとのチーム作業。歳と経験値が1番上の私がリーダーとして3人を従えるのは英語力故に容易ではない、いや困難だ。

ジョッシュはムラがあり、力が入ると何でもスピードで解決するが、振り返ると手直しが必要だったり
エリスは全ての仕事が不完全ですぐどこかへ行ったり
エドは根本的に仕事への理解が不十分だったり
私は頭でやるべき事を理解できても、うまく説明ができないから頼りなかったり。

それでも皆が

お前が今日のボスだ

と半分バカにしながら、いつものように喋っては手を止め愉快に作業する。

そしてこの4人で作業する時の最適解はなんだと必死に考える。

ジョッシュは年齢と経験の割には自分の負荷が重すぎない限り、リードして仕事をするのが得意で、エリスはひとつひとつ何をしたら良いか伝えれば素直に動く、エドは絶対にしてはいけないことさえ注意すれば作業自体は割と丁寧だ。

というわけでジョッシュに

貼り終わった箇所見てみ?素晴らしいできだよ。
こういう作業はスピードとクオリティの2つが非常に大切で、お前は良いスピード感を持ってる。
別に俺がリードする必要はない。
お前がリードしてこのまま続ければ、細部は俺がサポートできる。
このまま続ければ間違いなく上手く行く。

ととにかく褒めた。

するとエリスやエドも

これどうだ?タカ!
良い感じ?

と冗談半分で自分の仕事の出来を確認してくる。

時には何だこれお前は完全にシットガーデナーと言い放ちお笑いに変え、時にはこれは完璧な出来だと大袈裟に褒めた。

細かいことを言うと最上級のクオリティではないが、芝貼りの会社に頼んでしてもらった箇所があまりにも酷かったことを考慮すると及第点だと思う。
チームとして上手く稼働できた経験は学びになったし、何より全員が楽しんで作業したことは達成感に繋がったと思う。

何とか半分が終わり今日のところは終了、残りは明日へ。確認しに来たマネージャーからもグッジョブを頂いたし、帰ってから大ボスから感謝のメールも届いた。

すぐにジョッシュにお前のおかげだよ
と伝え、追い褒めで明日へのモチベーションを上げる。

同僚達は経験がないだけで、別に仕事に対する熱意が足りていないわけではないし、サボることを考えているわけでもない。
数多くの指摘を受けるよりも、自分の手でガーデンが作られていく様を見せてあげた方が効率とクオリティが上がる。

皆を得意な役割へ上手く配置する事が私なりのリーダーとしての仕事だ。

2024.6.4

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