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花火

遠くの空で花火が咲いた

小さい頃から何度も見てきた

体に感じる大きな音にも

いい加減もう慣れたはずなのに

隣の君のいつもと違う姿のせいで

ドンドンと心臓が高鳴る

「凄いよ!」とジンベエの裾を引く君

君は男の人にそうするのに慣れているのかな

僕はずっと「浴衣似合っているね」と

その言葉を手に握ったまま

君に差し出すタイミングをずっとうかがったままだ

最後のスターマインが始まりそうだ

これが終わったら今度こそ君に伝えよう

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