見出し画像

旦那と離れる選択。進む道は凸凹している。でもその先が良いのならこの辛さも我慢できる。


 夫婦が同じ想いで子育てができたら、気持ちがすごく楽になるんだろうなと思う。だけど、うちはそうじゃない。

 旦那のお母さんは看護師さんで昼夜なく働きながら3人の子供を育てた人なので、仕事より子育て中心という考えの私は旦那からしたらぐうたらしているようにしか見えないらしい。(子連れOKの掃除のバイトとか、週一の居酒屋とか仕事していなかった訳ではない。収入は少ないけど。)今は普通に週5、6日働いている。旦那に働いて欲しいと言われたから。そして家事もほぼしている。子供たちの色々も私がしている。すごく大変でヘトヘトな毎日だ。それでも私はもうぐうたらにしか見えないらしい。

 のめり込みやすい性格の私は、子供を産んで子育てにのめり込んだ。育児書を読みまくって、これはいいと思う事は積極的に子育てに取り組んだ。自分のいいと思ったことは周りの人もいいと思ってるだろうと決めつけてしまうのが私の悪い癖で、私は2人とも完全布オムツで育てたのだけれど、周りにそういう人が1人もいない事にびっくりしてしまった。みんなやってる事だと思っていたのだ。他にも色々びっくりしたことがあるけど、実は私の方がびっくりなお母さんなんだろう。

 そんな感じで実は育児書の中では良しとされている事をただ選んでやってきたはずなのに、気づけばだいぶ世の中の子育てと離れたことをしてきたのかもしれない。

 でも、私は母だから。子供がどんな子か見て、その子に合う子育てを選択してきただけなんだ。ちょっと取り扱いが難しい我が子供達かもしれないけど、私はその取り扱いのプロを目指してきただけ。そのプライドだけは高い。

 その間、私の旦那はお金を稼いできてくれて、大工さんなので家の色々を直してくれて、そんな合間に子供達と遊んでくれて、私にはなくてはならない存在の旦那様なのだ。

 少しずつすれ違いが生じたのはいつからなのだろう。お互いにわかり合いすぎてコミュニケーションを取らなすぎた。気づけば私は旦那のことがわからなくなって、旦那は私のことを理解できなくなっていた。

 息子の不登校は夫婦の間の価値観の違いを浮き彫りにさせてしまった。息子の気持ちを優先したい私と、世間体を考える旦那。答えのないすれ違い。

 「また一緒に暮らすために、今は離れたい。」と言ったのは旦那。上手に話し合いができない私達。多分私達も凸凹同士なんだろうな。それでも自分の力で頑張って生きてきた。だから譲れないものがある。

 そして、私の目の前には旦那よりか弱い子供たちが頑張っている。不器用な私は子供達ばかりしか見ることができなくなっていた。

 最初は大好きなこの家を離れるなんて考えられないと思った。家の中も庭も何年もかけて作ってきた私のかけがえのない作品だ。その中で暮らすのが私の幸せだと思ってきた。でもそれを現実化してくれたのは旦那の協力あってのことで、旦那は仕事の拠点がここになっている。旦那がここを離れる方が不経済でもある。

 それなら私が息子と離れよう。娘は「父ちゃんといるね」ってすまなそうに言った。一晩考えた。息子が仲良しの子が通っている小学校がある地域に引っ越せばいい。小さな小屋みたいなところで暮らしたい。
 その小学校は小さくて、個性的で、もっと伸び伸びしている。その小学校に通わせている子がいる友達は、学校に行けない息子のことを知って「こっちに引っ越してきたらいいよ!」って強く何度も薦めてくれた。その時はそんなの無理だよって思っていた。

 これを機に引っ越すのもアリかも。

 旦那に言われた時は「私はこの家を出たくない」って言ったけど、次の日考え直して、「もしかしたら息子、その地域の小学校なら行けるかもしれないし、私達が出て行くよ」って旦那に言った。

 小さな土地を買って大工の旦那に小屋を建ててもらう?

 色々調べると、それでもある程度の暮らしを確保するには結構なお金が必要だ。夫婦のもつれのためにかける額ではない。今少しづつ人気が出てきている土地だ。空き家も期待できないかも。難しいのかな。

 そんなことを考えた2日後、旦那が、息子の大好きな友達の住む家の向かえの小屋に、今は大家さんの親戚が仕事で住んでいるけど、その後住む人を探しているという情報をゲットしてきた。早くて夏休み明けくらいには住めるかもしれないらしい。

 息子の1番の友達の家の向かえの、私が理想としているロフト付きの小さな小屋が空くという話がこのタイミングで舞い込んでくるなんて!!

 旦那に「離れたい」と言われた時は本当に悲しくて辛くてどうしようかと思ったけれど、このためにこうなっているとしか思えなくて、全然悲しんでいられなくなった。

 その地域には私にも仲の良い友人がたくさんいて、まだその1人にしか話していないんだけど、まだ私には辛い気持ちもあるのにその友人は「嬉しいな〜楽しみだな〜」って連呼してた。まだ決定じゃないんだけどね〜。

 息子が学校に行かなくなって、旦那ともうまく行かなくなって、私はたくさん涙を流して、胃が痛くなって、でもなんだかいい方に向かっているように思える。辛いんだけれど見捨てられた訳じゃないかもしれないと思う日々を最近過ごしている。

 

 

 

  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?