鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

去年公開の映画だが今年鑑賞。スルーしていたが、あまりに評判がいいので。子供の時以外あまり真面目に見ていたとは言いがたいが、なんとなくただいろんな妖怪が出てきて闘うんだろうなというイメージだった。鑑賞前のハードルの低さばかりではないが驚いた。物語を骨太な水木イズムというか、そういうものが貫いている感じがした。物語は犬神家というか横溝正史的な舞台からはじまる。妖怪も絡んでくるので、京極夏彦的といってもいい。百鬼夜行シリーズも戦後すぐの舞台だし、本作で出てくる狂骨がタイトルに入った小説もある。本作がバディものだというのも、ホームズにはじまり、まさに百鬼夜行でも受け継がれている系譜で、これもミステリファンや腐女子にも受ける(と思われるし、実際そうだと聞く)。物語はそこから、自然な形で妖怪とのたたかいになっていく。筋として無理がないし、(ネタバレだが)ヤマが二段になっているのもよい。

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